マクラーレンのブラウンCEOが苦戦続きのフェルスタッペンをけん制「メルセデスでなくレッドブルで走る姿を見たい」
2025年5月7日(水)5時50分 ココカラネクスト

フェルスタッペンは今季でレッドブルを去るのだろうか(C)Getty Images
F1のマクラーレンを指揮するザク・ブラウンCEOが来季のメルセデス移籍の噂もあるマックス・フェルスタッペン陣営を牽制した。オランダの日刊紙『De Telegraaf』によると、ブラウン氏は「今、現状を問われたとしたら、私はマックスがメルセデスではなくレッドブルで走る姿を見たい」と語った。
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F1第6戦マイアミGPでマクラーレンは逆転でワンツーフィニッシュを果たしたが、フェルスタッペンはポールポジションからスタートしながらマクラーレンの2台にコース上で追い抜かれるなど4位に沈んだ。レッドブルはこのグランプリから新しいフロアを持ち込み、性能アップを狙っていたが、期待に沿うことはできず早くも形勢不利な展開となった。
フェルスタッペンは2022年にレッドブルと5年間の契約延長に合意し、2028年までチームに残留することになっているが、最高技術責任者のエイドリアン・ニューウェイ氏がアストンマーティンへ移籍するなど技術系の核になるスタッフが相次いでチームを離脱。エンジニアリング責任者だったロブ・マーシャル氏が2024年にマクラーレンにテクニカルディレクターとして引き抜かれるなど、チームはもはや歯抜け状態となっているといえなくもない。
フォードとの協業で自社開発している新型パワーユニット(PU)についても開発に苦戦しているといわれ、新レギュレーションとなる2026年についてはホンダからカスタマー供給を受け、フォードの新PUはひとまず兄弟チームのレーシングブルズのみに搭載されるのでは、との臆測も呼んでいる。
レッドブルも一矢報いようと、マクラーレンがタイヤに違法に水を混入させていると疑惑の目を向けて煽ったものの、国際自動車連盟の調査では不正行為を示す証拠は見つからなかった。そのため、いちゃもんをつけられた形となったマクラーレンのブラウン氏はマイアミGPで「タイヤウオーター」とラベリングされた水筒をわざと持参し、レッドブル陣営をコケにした。
フェルスタッペンの今季の勝利は日本GPのみ。レッドブルは今後も苦戦が続くとみられており、フェルスタッペンのマネジメントサイドも水面下での他チームへの移籍交渉を徐々に活発化させる見通しだが、現行契約を破棄する場合は莫大な違約金が発生する。
F1の場合はいくらドライバーとして一流の腕があっても、優勝争いできるマシンをドライブできなければ、「ただの人」。フェルスタッペンもレッドブルの凋落ぶりに危機感を抱いているようで、5年間の長期契約をかわしたことを今さらながら大いに悔いているともいわれている。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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