石浦、平手加入のドリームチーム、Le Beausset。スーパー耐久富士夜間テストで見せたチームワーク

2018年5月8日(火)21時13分 AUTOSPORT web

 6月2日、3日に富士スピードウェイで50年ぶりに開催されることになった24時間レース「スーパー耐久第3戦富士SUPER TEC」。その夜間走行テストを兼ねた合同テストが5月8日に富士で開催された。今回のテスト、そして本戦で話題のチームのひとつとなるのがDENSO Le Beausset RC350だ。


 夜間走行テストは一度3月に開催されており、今回は2度目。3月の走行時のドライバーの感想などを踏まえて、今回は照明設備の増加や照射角度の変更、さらにはピットレーンをさらに明るくするなどさまざまな点で改良を行い、6月の本戦に向けての重要なテストになる。


 だが、この日は朝からあいにくの曇り空で、小雨が降ったり止んだり。しかも、夕方からは霧が立ちこめ、18時30分からの夜間走行セッションの開催が危ぶまれた。だが霧はその後、雨に変わり、夜間セッションは予定どおり開始。大きなアクシデントもなく、21時00にセッションは終了した。


 3月の夜間テストから改善された照明施設については今回、多くのドライバーが好感を持ったようだ。


「照明がたくさん設置されていて、ニュル(ブルクリンク)よりも全然明るくて、よく見えました」と話すのは、ST-3クラスのDENSO Le Beausset RC350で富士24時間にスポット参戦する石浦宏明。


「ただ、今日は雨で炊煙が多かったので、どちらかというとその炊煙で見にくい部分がありましたが、この雨では普通に昼でも見にくいと思います。夜間の明るさとしては、問題ないと思います。照明も目に入って来ませんし、コースのどこも良く見えました。『こんなに見えるの?』というくらいです」


 前方は明るく照らされて見やすいが、夜間、後方からヘッドライトを受ける形では、さすがに車種の判別は難しくなる。


「バックミラーの後ろのクルマとの距離感は分かりづらいですよね。クラス違いの速いクルマが追いついてきているのか、今抜いたクルマなのかわからない」と石浦。

ピット前も照明が増え、明るくなった


 その意見に、嵯峨宏紀も激しく同意する。


「抜いたばかりのクルマが後ろについて、やけに光量が多いなと思ったら(最上位クラスのST-)Xだった」と嵯峨。


「抜いたクルマに間違ってラインを譲るところだった、みたいなことがあるかもしれない」と石浦も笑う。


 後ろから来るクルマのヘッドライドへの対策として、Le Beausset RC350のサイドミラーはシートを貼って暗めにしているという。


 いずれにしても、富士24時間のLe Beausset RC350は嵯峨、山下健太、宮田莉朋のレギュラーメンバーにスーパーフォーミュラチャンピオンの石浦が加わり、さらに一昨年のスーパーGT500クラスのチャンピオンの平手晃平が加わるなど、Fトヨタ出身のドリームチームとも言える布陣で話題が豊富だ。


「とにかく、このメンバーで走れるのが楽しみですし、24時間を楽しみたいなと思っています。あとはチームに迷惑を掛けないよう、しっかりと自分の仕事をしたいと思います」と石浦は本戦への抱負を語る。


 ちなみに、24時間レースの走行順の決め方は「ジャンケンで」(嵯峨)、「譲り合い精神で」(石浦)、「男気のある人が手を挙げて」(平手)と、意見がまったく噛み合っていなさそうなのも、この5人の組み合わせの魅力か。


 一部ではS耐で「ルイス・ハミルトンが5人乗っているチーム」とも揶揄されるDENSO Le Beausset RC350。だが、実際にはクルマのパフォーマンスはライバルの方がかなり上のようで、山下健太は「このメンバーで走ってもドライなら勝てるか勝てないか、ギリギリです」と、表情は険しい。


 夜間の楽しみだけでなく、Le Beaussetの5人がどんな戦いを見せるのか。そしてST-3クラスだけでなく他のクラスも含めて、50年ぶりに復活する富士スピードウェイでの24時間レースは見どころは多い。

DENSO Le Beausset RC350


1コーナースタンドからも見やすいように照明を配置

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