日米同時の200勝到達もある?!ダルビッシュと田中将大が交わしてきた勝利の軌跡

2023年5月8日(月)14時59分 ココカラネクスト

球界を代表する投手となったダルビッシュと田中は今季中に200勝を達成できるか(C)Getty Images

 盟友同士、大きな節目を超えることになるのだろうか。パドレス・ダルビッシュ有が5日のドジャース戦に先発し、7回途中2失点の内容で今季2勝目を挙げた。これでNPBで93勝、MLBでは97勝目となり、日米通算190勝に達した。

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 「自分の一人の力ではその数にならない。感謝している」と語った右腕。日米通算200勝は、ご存じの通り名球会入りの基準ともなっている。2000安打して名球会入りした野手は48人いる一方で、投手は250セーブと合わせても17人しか名球会入りしていない。特に近年では投手の分業制が徹底され、大昔のように先発投手に勝ち星が集中しにくくなっている。非常に狭き門ともいえる。

 そのダルビッシュよりも、2勝先をリードしているのが、2学年下にあたる楽天・田中将大だ。今季はすでに2勝を挙げ、NPBで114勝、MLBでは78勝で日米通算192勝。日本球界復帰後は勝ち星のペースが鈍っているのは気がかりだが、今季中の200勝到達を一つの目標に掲げている。

「200勝という数字は大きな目標の一つ。今年達成したいなと思います」と思いを包み隠さず口にしている。

 2008年の北京五輪で野球日本代表でともにプレーした2人。ダルビッシュは田中のことを「まさお」と呼び、弟分としてかわいがってきた。もちろん当初はダルビッシュの勝ち星が先行していたのだが、2015年3月に右肘のトミー・ジョン手術を受けた。全治1年以上の手術を受けて、ダルビッシュは2015年シーズンは全休。復帰は2016年の5月だった。この間にヤンキースのエースとしてフル回転していた田中が通算勝利数で逆転。一時は10勝近いリードを手にしていたが、前述の通り日本球界復帰後は勝利ペースが鈍り、再び両者の立ち位置が拮抗してきている。

 ダルビッシュは3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で、侍ジャパンの精神的支柱として3大会ぶりの世界一に大きく貢献した。田中は選考から漏れたが、代表入りへの強い意欲は何度も口にしており、その理由を問われた際には「ダルビッシュさんが参加するから」とまで答えた。米球界でプレーしていた当時から、連絡は取り続けており、時には技術的なアドバイスなどもお互いに交わすという。

 田中は日本球界で一般的な中6日でのローテーションで先発している。ダルビッシュはメジャーで一般的な中4〜5日のローテーション。登板間隔は田中よりも短い。同じようなペースで白星を築いていけば、2人がほぼ同じタイミングで200勝に到達してもおかしくはない。日米にステージが分かれても、未だ輝き続ける両腕。日米球界を長く支えてきた両雄の栄光の瞬間へ、カウントダウンが進んでいく。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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