「うんざりするほど愚か」井上尚弥へのダウン揶揄に猛反発! 米記者が米ファンに唱えた異論「ダウンを重要視しすぎている」

2025年5月8日(木)11時30分 ココカラネクスト

カルデナス戦後に井上にはさまざまな異論が飛んだ。(C)Getty Images

 スリリングな試合展開は小さくない反響を呼んだ。

 現地時間5月4日、ボクシングの世界スーパーバンタム級(55.3キロ以下)4団体統一王者・井上尚弥(大橋)は、米ネバダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナでWBA世界同級1位のラモン・カルデナス(米国)との4団体防衛戦を実施。8回45秒TKO勝ちを収め、世界戦23KOの世界記録を樹立した。

【動画】怒涛のラッシュで圧倒! 井上尚弥のカルデナス撃破シーンをチェック

 しかし、この試合において、ともすれば「センセーショナルな場面」として切り取れたのは、2回に喫したダウンだろう。井上は接近戦の最中にカウンターで繰り出された左フックを被弾。アマチュア時代を含めて試合では人生2度目のダウンを喫した。

 4回から完全に主導権を奪い返し、カルデナスを防戦一方とした8回に容赦のないラッシュで仕留めた井上。その挽回力に称賛が相次いだ一方で一部では、「格下」と見られていた相手に喫したダウンを問う意見が噴出。とりわけXでは「顎は弱い」「過大評価、そして過大宣伝だと言われている」といった否定的な意見も目立った。

 ただ、ボクシングの酸いも甘いも知る米記者は、そうした一部のファンに対して異論を唱えている。米老舗誌『The Ring Magazine』などで執筆するマイケル・モンテロ記者は自身のXで「人々はノックダウンをあまりにも重要視しすぎている。イノウエはキャリアで2度ダウンしているが、その2度とも復活して相手を倒している」と強調。そして、次のように説いている。

「ショッキングに聞こえるかもしれないが、ボクサーは倒されることがあるんだ。たとえ、優秀なボクサーでもね。 クレイジーだろ? フットボールでも、ランニングバックがファンブルすることがある。いい選手でもね。信じられないよ。野球では、本当にいいバッターが三振することがあるって知ってる?」

 皮肉交じりに井上に対するアンチ的な声に反論するモンテロ記者は、「イノウエの顎はガラスだ」「イノウエは過大評価されている」「イノウエは誇大広告」といったカルデナス戦後にXで散見された意見を列挙。その上で「なんということだ。ボクシング・ファンは時々、本当にうんざりしてしまうほど愚かな時がある」と投げかけている。

 ダウンしたから「過大評価だった」という風潮が一気に渦巻いた。しかし、アメリカの目の肥えた識者たちは、井上の凄みをしっかりと見定めている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

ココカラネクスト

「井上尚弥」をもっと詳しく

「井上尚弥」のニュース

「井上尚弥」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ