【独占】三國ケネディエブス「J1初ゴール全試合フル出場中」インタビュー前編

2024年5月8日(水)18時0分 FOOTBALL TRIBE

三國ケネディエブス 写真:Getty Images

2019年に青森山田高校からアビスパ福岡へと入団し、プロ生活をスタートさせたDF三國ケネディエブス。193cmの高さを武器に1年目からリーグ戦11試合に出場すると、2021年からは約1年ほど栃木SCへと期限付き移籍し経験を積み、デビューから昨2023シーズンまでの計5シーズンではリーグ通算82試合に出場してきた。


2024シーズンは名古屋グランパスに移籍し、新たなクラブで定位置を掴むとリーグ戦では開幕からすべての試合でフルタイム出場を続けている三國。2020年、福岡所属時のインタビューから約4年。再び独占インタビューが実現した。この前編では、全試合フル出場の要因とJ1での初ゴールなどについて訊いている。


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三國ケネディエブス 写真:Getty Images

メンタル面での成長が鍵に


ーこれまで所属した福岡や栃木では、一定の出場機会がありながらレギュラーポジションは掴みきれませんでした。しかし、今季はリーグ戦全試合でフルタイム出場しています。ご自身ではどのような部分が変わったと考えていますか?


三國:開幕戦からJ1の強度やスピードにも少しずつ慣れてきて、自分らしいプレーも徐々に出せています。あとは、ひとつひとつのプレーでのミスが徐々に少なくなってきていることも要因の1つかなと思います。


ー開幕前の練習やキャンプの時点でレギュラー獲得への手応えはあったのでしょうか?


三國:上手くいかないことが多かったので、手応えはそんなになかったです。


ー(5月6日時点で)リーグ戦全12試合に出場。試合を経て安定感が増している印象があります。ご自身ではどういった部分に成長を感じていますか?


三國:攻撃面では右のCB(センターバック)に入ってから攻撃参加の機会が増えてきており、自分のところにボールが来た時の落ち着きや冷静さを感じています。守備の部分では慌てないこと。メンタル面で成長を感じています。




三國ケネディエブス 写真:Getty Images

出場機会とともに向上した回復力


ー今季、開幕から3試合は3連敗。一方でそこからの6戦は5勝1分と成績が急上昇しました。どんな部分に変化があったのでしょうか。


三國:何かが変わったという部分はそんなにないと思いますけど、(第4節)柏レイソル戦で2得点できたうえに無失点で終われたことでチームに少し自信が生まれました。一人ひとりのプレーの質や積極性が上がってチームの雰囲気が良くなり、サッカーの内容も良くなったかなと思います。


開幕戦は3バックの中央、第2節〜第4節は左でプレーし第5節からは右に定着。三國としても福岡時代に慣れていた右での出場にプレーしやすさを感じているようだ。


ー昨季までは練習でアピールすることが重要でしたが、今季は試合に出続けるなかでのコンディション調整が重要です。調整の方法に違いはありますか?


三國:昨年は連続でスタメンとして出る事がそんなになかったので、久しぶりに90分出ると結構身体に負担がかかっていました。それで昨年は体に気をつかってケアをしていました。今年ももちろんアイスバスなどのケアはちゃんとしていますが、毎週試合することで体が強度に慣れてきて、疲れが早く抜けるような感覚があります。その分、多少回復が早くなったような感じがします。


ーより早く回復させるために取り組んでいることはありますか?


三國:アイスバスもそうですが、食事では鉄分や脂質などを意識して摂るようにしています。


ー試合に向けて、何かルーティンはありますか?


三國:ルーティンは特にないですね。でも、試合前に自分の好きな選手のプレー動画は見ます。セルヒオ・ラモス(セビージャ/スペイン)だったり、リュディガー(レアル・マドリード/スペイン)だったり。あと、中学校からずっと好きなロナウジーニョ(元ブラジル代表)のプレー集があって、それはもう10年前ぐらいから見ています。


名古屋グランパス 写真:Getty Images

ついに来た!J1での初ゴール


ー第9節ではJ1初ゴールを記録しました。コーナーキックのこぼれ球に素早く反応したゴールを振り返っていかがですか?


三國:まず、本当は僕がファーサイドでヘディングで競ってチャンレ(DFハ・チャンレ)が僕の前に入る予定だったんです。でも、前にボールが来そうな予感がしたのでチャンレと代わってもらいました。結局ボールはファーに行っちゃったんですけど、ちょうど良いポジションニングにいて、和泉竜司くんが胸トラップした時に「これ(ボールが)来るな」という感覚があったので、そこに留まりました。そうしたら良いところにボールがこぼれてきて。


ーボールがこぼれてきた瞬間は「来た!」という感覚ですか?


三國:来た!という感じでしたね。サッカーをやっている人なら分かると思うんですけど、フリー過ぎて難しいという感覚があったなかで、なんとか決められてよかったです。


ーJ2では福岡時代にゴールを決めていますが、J1での初ゴール。それも名古屋サポーターの前で決めました。やはり喜びは大きかったですか?


三國:大きかったですね。でも、シュートを決めた時はJ1初ゴールというのも忘れていたので、ただ嬉しくて喜びを爆発させました。


ゴール後は名古屋サポーターに向け両手を広げるゴールパフォーマンスを披露した三國。事前に考えていたものではなく、自然に出た動きだったとのこと。




三國ケネディエブス 写真:Getty Images

FW時代の経験を活かしたプレー


ーCB(センターバック)としてプロ入り後、福岡時代CBはもちろんSB(サイドバック)やFW(フォワード)などいろいろなポジションでプレーしました。現在CBとしてプレーするうえで多様な経験が活きている部分はありますか?


三國:高校まではずっとFWをやっていたので「(相手の)FWがここに動きそうだなとか、ここを狙っているな」というのは、たまに感じ取れることがありますね。


三國は高校2年生までFWとしてプレー。長身に加え水準以上のスピードを武器とするストライカーだった。その頃のゴールへの嗅覚は現在もCBとして守備に活かされている。


ー現在、Jリーグの中でも大きな名古屋グランパスというクラブでプレーしています。このクラブやチームの魅力はどのような部分でしょうか。


三國:とにかくファンやサポーターの数が多いなと思います。スタジアム(の来場者)は常に2万人を超えていますし、そこが一番の魅力かなと思います。


ー選手として、やはり多くのサポーターがいる中でのプレーは1つのモチベーションになりますか?


三國:そうですね。やっぱり、ゴール裏のまとまり具合や応援の声が大きければ大きいほどパワーが凄く湧いてくるように感じます。


インタビュー後編では、黒田剛監督の下で学んだ青森山田時代とプロデビューした福岡、そして現在所属する名古屋それぞれで感じた問題点や自身の変化、今後の目標について語っている。

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