「以前より安定して速さが出せた」スバルの鎌田卓麻、久万高原で今季3度目の表彰台/全日本ラリー

2023年5月9日(火)21時18分 AUTOSPORT web

 5月5日から7日にかけて、JRC全日本ラリー選手権第4戦『久万高原ラリー』が開催され、2台の『スバルWRXラリーチャレンジ』で参戦しているSUBARU RALLY CHALLENGEは、開幕戦ウイナーの鎌田卓麻/松本優一組が3位表彰台を獲得した。また、チームメイトの新井敏弘/保井隆宏組はJN1クラス5位でラリーを完走している。


 四国は愛媛県上浮穴郡久万高原町を舞台とするターマック(舗装路)ラリーが子供の日に開幕した。翌6日(土)から開始された競技は断続的な雨に加えて、霧が発生する難しいコンディションとなり、各車とも路面コンディションの予測やタイヤ選択に頭を悩ませる状況となった。


 そんななかゼッケンナンバー“1”を付けて初日のレグ1に挑んだ鎌田は、オープニングのSS1で3番手タイムをマークすると、その後も安定してトップ3前後のタイムを刻み、総合2番手も視野に入る3番手でこの日設定された計4SSを走破。


 一方、保井とのコンビ3戦目となった新井は、ステージ途中で変化するコンディションにタイヤを合わせきれずペースを上げることができない。その影響もありJN1クラス6番手で競技初日を終えることとなった。

新井敏弘(SUBARU RALLY CHALLENGE) 2023全日本ラリー第4戦久万高原


■雨に翻弄され続けた新井


 SS5〜8までの計4SS、合計距離36.26kmで争われた7日(日)のレグ2も朝から生憎の空模様。霧が深くなる区間もあり非常にトリッキーなコンディションとなった。


 競技初日を総合3番手で終えた鎌田は、午前中に行われたSS5とSS6で3番手タイムを揃えると、午後のループでも順位をキープして総合3位でフィニッシュ。選手権リーダーの座は優勝したヘイキ・コバライネン(シュコダ・ファビアR5)に奪われたものの、今シーズン3度目となる表彰台を獲得した。鎌田はドライバーズランキング2位、首位とのポイント差は9点だ。


 チームメイトの新井は最終日もタイヤとコンディションのマッチングに苦戦を強いられた。それでも最終SSでは鎌田と同タイムの4番手タイムをマークし、ライバルの後退により順位をひとつ上げ、クラス5位/総合7位で今戦を走破している。


「とにかく雨に翻弄されましたね。なかなか思うように噛み合わず、ストレスのたまるラリーになりました」と新井。


 ポディウムフィニッシュを果たした鎌田も「昨日よりも霧が出て、すごく難しかったです」と困難なラリーを振り返った。


「それでも、クルマのパッケージがとても良かったので助けられたと思います」


「これまでよりも安定して速さが出せていました。テストでサスペンション周りを(JN1クラス規定の)トレッド幅が狭いタイヤに合わせ込んできたので、その効果が出ました」と手応えも感じたようだ。


 SUBARU RALLY CHALLENGEの嶋村誠チーム監督は、2台のスバルWRXラリーチャレンジが揃って難しいコンディションのラリーを走り切ったことを受けて、収穫は大きかったと述べた。


「予想していたほどラリー2車両に離されることなく、VAB型のWRX STIで頑張ることができました」


(シーズン途中での投入が予定されている)新型車の開発は佳境を迎えており、開発に向けて有用なデータも取れたので、収穫は大きかったと思います」


 シーズンの折り返しポイントを迎えた久万高原ラリーを終え、次戦からは後半戦へ。スバル勢が挑む今季第5戦は、6月9〜11日に京都府京丹後市を中心に開催されるターマックラリー『YUHO RALLY TANGO supported by Nissin Mfg』だ。

総合3位となった鎌田卓麻/松本優一組(スバルWRXラリーチャレンジ) 2023全日本ラリー第4戦久万高原
新井敏弘/保井隆宏組(スバルWRXラリーチャレンジ) 2023全日本ラリー第4戦久万高原

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