広島OBの日本人監督明かす!年代別中国代表の裏側「現場介入あった」
2025年5月9日(金)15時35分 FOOTBALL TRIBE

サンフレッチェ広島OBの上村健一氏は2025年4月、年代別の中国代表監督を退任。現地では本人のコメントとともに、予選敗退に終わったAFC U17アジアカップの裏側が報じられている。
上村氏は2024年2月からおよそ1年3か月にわたり、U16,U17中国代表を指揮。U17アジア杯のグループステージでは、初戦でサウジアラビア代表に1-2で敗れると、第2戦でもウズベキスタン代表に1-2。第3戦ではタイ代表を2-0で下したが、グループAで3位という結果に終わり、ノックアウトステージ進出を逃した。
『懂球帝』が5月5日に伝えたところによると、上村氏はU17アジア杯の結果について「中国代表は良い結果を残せると思っていた。初戦は先制された後、試合をコントロールできなかった。第2戦では現場介入があった。スタメンや戦い方を自分で決めることができなかった。現場介入は、試合前のトレーニングの段階であった」とコメント。中国サッカー協会関係者等からの意見が相次いで寄せられた当時の状況を振り返ったという。
また、U17アジア杯に臨む代表チームの選手選考に関しても「全員が自分が望む選手というわけではなかった」と語るなど、現場介入があったと主張。「誰もが代表チームの勝利を望んだ上で意見を述べていると思う。だが、考え方に違いがあることもあった。チームスタッフの中には、私の決断に賛同しない人もいた」と意見の相違があったことを明かしたという。
さらに第3戦では、スタメン11人のうち5人は監督自身が思い描くメンバーではなかったほか、指揮官の考えとは異なるポジションでプレーしている選手もいた模様。上村氏は「現場介入がU17アジア杯でグループステージ敗退という結果に終わった大きな要因だ」と分析したという。
「日本人のコーチングスタッフと、中国人のコーチングスタッフの間では良好なコミュニケーションが欠けていた」「中国人コーチの中には、過去に選手として良い成績を残した人もおり、そのようなコーチは私に話を通すことなく、自身の経験に基づいた考えを選手に直接伝えていた」と、代表チームの実態も明かしたという上村氏。中国サッカーが発展しない理由が、同氏のコメントに凝縮されているかもしれない。