巨人・浅野翔吾 異例の3軍生活は「悔しかったんですけど、それ以上にいろんなことが学べた期間」
2025年5月10日(土)21時44分 スポーツニッポン
◇セ・リーグ 巨人3—2ヤクルト(2025年5月10日 神宮)
巨人の浅野翔吾外野手(20)が10日のヤクルト戦(神宮)で「8番・中堅」に入って今季初スタメン。バックスクリーン左へ豪快に叩き込む1号本塁打を8回に放ち、チームを勝利へと導いた。
2—1で迎えた8回だった。先頭打者として入った第3打席。相手2番手右腕・小沢に2球で2ストライクと追い込まれたが、もちろん諦めない。1ボール2ストライクからの5球目、高めに浮いたフォークボールを捉えた。
打球はぐんぐん伸びてバックスクリーン左へスタンドイン。浅野は開幕から4打席目で放った待望の今季初安打が初アーチとなった。8回には大勢が1点失って3—2とされており、浅野の一発がなければ同点でグリフィンの白星が消えるところだった。
敵地でのヒーローインタビューに呼ばれた浅野は喜びを抑えきれず、もうニッコニコ。
阿部慎之助監督(46)からのスタメン抜てきを受けて「なんとか爪痕を残せるように自分のスイングをしっかりとしようと思って試合に入りました」という。
プロ3年目の今季は開幕1軍を逃すどころか、一時は1軍経験がある支配下選手としては異例の3軍生活も経験した。だが、そこから一気にジャンプアップ。7日に今季初めて出場選手登録されると、出場2試合目で初スタメン、4打席目で飛び出した今季初安打が初アーチとなった。
「本当に最近まで3軍にいたので。ここで野球できてるのがちょっと信じられないですけど…。初ヒットがホームランでうれしいです」という20歳は「もちろん悔しかったんですけど、それ以上にいろんなことが学べた期間でもあったと思うので、これを糧に1軍で活躍できるように頑張りたいなと思います」と3軍経験も前向きに受け止める。
代打で今季初出場となった7日の阪神戦(東京D)もこの日もスタンドからは毎度大歓声が送られ、本塁打したあとで守備に就く際には浅野、浅野の大合唱も起きた。阿部監督ら首脳陣だけではなくファンからの期待も大きい。
「いやもう鳥肌が立つぐらい、いつも大きな声援をいただいてるので。これからも大きな声援をまたよろしくお願いします」とファンにも感謝の一発となった。