【母の日】綱取り・大の里に母からエール 最愛の息子「泰輝」へ...白星が何よりのプレゼント

2025年5月11日(日)4時30分 スポーツニッポン

 大相撲夏場所は11日に東京・両国国技館で初日を迎える。春場所で3度目の優勝を果たした大関・大の里(24=二所ノ関部屋)は、初土俵から所要13場所での史上最速の綱獲りに挑む。大の里の母・中村朋子さん(49)が息子「泰輝」との思い出を語り、綱獲り場所へのエールを送った。(取材・構成=前川 晋作)

 横綱昇進が懸かる今場所、初日は国技館へ見に行こうと思っています。後半になるとハラハラするので見やすいうちに行こうかなと。本場所の会場で本人とはいつも会えていません。場所中は電話もLINEもせず、私はただ見守っています。

 泰輝は子供の頃、集中力がなくて1時間も座っていることができない落ち着きのない子でした。地元の方言では「ちゃわちゃわ」と言います。中学から親元を離れて新潟へ行くことになって最初は実感がなかったけど、いざ泰輝のいない生活になると寂しかったです。稽古や大会を見に行くことはあっても、ただ見て帰るだけ。あまり口出しせず成長を見守っていました。

 母の日に毎年何かプレゼント、ということは特にありませんでした。母の日ではなかったですが、泰輝が大学生の頃に車のキーケースをくれたことがあります。私もそんなに期待していなかったので(笑い)、もらえたことはうれしかったです。2年前には新十両の初任給で加賀屋(石川県七尾市)の温泉宿泊券を私と夫にプレゼントしてくれました。地震の影響で休業になって行けないままなので今は神棚に置いて大事に飾ってあります。

 去年の母の日は、泰輝が横綱に勝つ姿を国技館で見届けました。物ではなく、母の日に勝ってくれたことがプレゼントかなと受け止めています。これからも白星が何よりのプレゼントだと思って活躍を願っています。

 先月、地元の津幡で行われた巡業を見に行きました。凄い人気で常に囲まれていて近づくことができず、親なのに一ファンみたいに遠くから見ていました。幕内優勝して大関にもなって、遠い存在になってしまったような気もします。でも会って少し話せた時は「大の里」ではなく「ダイキ」と呼んで昔に戻れた気もします。綱獲りで周りからいろいろ言われて大変かと思いますが、ケガに気を付けて頑張ってほしいです。(談)

 ≪初大銀杏での優勝額に「うれしい」≫

 夏場所の土俵祭りが10日、国技館で営まれ、八角理事長(元横綱・北勝海)らが15日間の安全を祈願した。優勝額贈呈式には初場所優勝の豊昇龍と春場所優勝の大の里が参加。初の綱獲りに臨む大関は「初めて大銀杏(おおいちょう)での優勝額。過去2回と違う姿でうれしい」と感想を述べた。

 自身3枚目となる額の図柄は母校の海洋高(新潟)から贈られた化粧まわしを締めているものを選んだ。この日は同校相撲部の田海(とうみ)哲也総監督も訪れた。「今の自分があるのは新潟のおかげ。6年間でお世話になり、土台をつくってくれた。その思いを大事にして選んだ」。デビューして2年での綱獲りへ「深く考えることなく、いつも通りに頑張っていきたい」と自然体を強調した。

スポーツニッポン

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