F1 Topic:スペインGP予選後の会見でハミルトンを怒らせた記者のひと言

2018年5月13日(日)21時49分 AUTOSPORT web

 土曜日の予選後の記者会見で、ルイス・ハミルトンが珍しく記者の質問に噛み付いた。 


 グランプリでは予選後にトップ3が記者会見を行うことが義務付けられている。スペインGPの予選後の記者会見は、ポールポジションのハミルトンと予選2位のバルテリ・ボッタス、そして3位のセバスチャン・ベッテルだった。


 会見は予選で上位陣がいつものグランプリとは異なるタイヤの使い方をしていた点についての質問が続いていた。通常のグランプリでの予選では予選ではグランプリごとに持ち込まれた3種類のコンパウンドのうち、最も軟らかいコンパウンドを使用する。今回、スペインGPに持ち込まれたタイヤは軟らかい方からスーパーソフト、ソフト、ミディアムだった。つまり、スーパーソフトが予選で多用されるはずだった。


 ところが、スペインGPの予選ではQ2ではトップ10のドライバーのうち、なんと9人がソフトを装着してベストタイムをマーク。これは、予選でトップ10に入ったドライバーは、Q2でベストタイムをマークしたときに装着していたタイヤでスタートしなければならないというレギュレーションがあるため、スペインGP以外でも時折、採られる戦略である。


 だが、スペインGPではQ3に入っても、スーパーソフトではなく、ソフトを装着してタイムアタックするドライバーが少なくなかった。


 予選後の会見で、ある記者がこんな質問をした。
「バルテリとルイスに質問します。あなたたちは今回、ピレリタイヤが変わったと思いますか? カラーリングではありません。コンパウンドです。それによってメルセデスは助けられたましたか?」


 するとハミルトンは「いつ、変わった?」とそっけない返事をする。隣にいたボッタスが「コンパウンドは同じだよ。おそらく、トレッドのゴムか薄くなったことを言っているんだね」とフォローした。


 同じ記者が「そうだ。トレッドのゴムか薄くなったことについて、聞いているんだ。ピレリがメルセデスを助けようとしていると思いますか?」と、かなり失礼な質問を繰り返した。


 これにはさすがにボッタスも「そうは思わないよ。なんで彼ら(ピレリ)がそんなことをする必要がある?」


 このやりとりを聞いていたハミルトンが、ついにキレた。
「そうだったら、いいね。 馬鹿げた質問には、これ以上、付き合ってられないよ」


 じつは質問した記者は、ドイツ人でベッテルと親しいことで有名な記者。なぜ、そんな質問をしたのか、ハミルトンわかっているので、キレたわけだ。そして、そのことを知っているベッテルは、静観しているしかなかった。


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