巨人加入のリチャード、岡本不在のG打線救ってくれ…きょう1軍合流の可能性も

2025年5月13日(火)5時0分 スポーツ報知

3月12日、巨人とのオープン戦の6回に左越え本塁打を放ったリチャード(捕手・甲斐)

 巨人の秋広優人内野手(22)、大江竜聖投手(26)とソフトバンクのリチャード内野手(25)の2対1のトレードが成立し、両球団が12日に発表した。リチャードの背番号は「52」に決定。巨人は今年初のトレード成立で、23年10月の阿部監督就任以降は5件目となった。主砲・岡本が左肘靱帯(じんたい)損傷で全治3か月程度の見込みとなる中、電撃的に獲得した右の大砲候補には打線の起爆剤となることが期待される。チームは13日から広島3連戦(マツダ)を戦う。

 巨人が緊急補強に動いた。秋広、大江とソフトバンク・リチャードの昨季のセ・パ王者同士による交換トレードが電撃成立。巨人には今年初のトレードで、右の大砲が加わることになった。

 189センチ、123キロの恵まれた体格の持ち主。昨季までウエスタン・リーグで5年連続本塁打王、3年連続打点王を獲得していた。今年3月の巨人とのオープン戦ではケラー、山崎から2試合連続本塁打もマーク。その類いまれな長打力は折り紙付きだ。

 開幕スタメンで迎えた今季は6試合22打数2安打で4月5日に出場選手登録抹消。心機一転、新天地に活躍の場を求める。本人は「ジャイアンツの印象としては、ファーム選手でも対戦した時にどっしりとした威圧感というか、威厳のようなものを感じていました。これからそのチームの一員になるんだと思うと身が引き締まります」とコメント。巨人では昨季途中に西武からトレード加入した若林も現在躍動しており、大化けする可能性も十分ある。

 チームにとっても喉から手が出るほど欲しかった選手と言える。岡本が6日の阪神戦(東京D)の一塁守備時に打者走者と交錯し、負傷。左肘靱帯損傷で全治3か月程度が見込まれる重傷となった。不動の4番の離脱は痛恨。試合の流れを変える一発を常に期待できるスラッガーは現状、キャベッジのみとなった。さらに球界を見回しても右の大砲は多くなく、貴重な存在。リチャードの推定年俸は1000万円。ともに同2450万円の秋広と大江を出血覚悟で出してでも獲得にこぎつけた男が、救世主として期待される。

 1軍での出場機会も、遠くはないだろう。打線はつながりを欠き、現在31イニング連続適時打なし。その中で主砲・岡本の離脱に伴って緊急昇格していた坂本がこの日、再調整で再び登録を抹消された。三塁を守れる門脇や中山も2軍調整中。現状の三塁手は浦田や増田大が候補となるが、一塁と三塁を高いレベルで守れるリチャードはチームの課題解消に向けてピタリとハマるピースだ。13日から右の外野手・笹原も再昇格するが、チームとしては一日でも早い合流が待たれるだけに、即1軍合流、即スタメンの可能性もある。

 現在チームは36試合を終え、首位・阪神を1・5ゲーム差で追う2位。開幕前の丸の離脱などもあった中で貯金3で戦いを進めており、13日からは敵地・マツダで広島3連戦を迎える。ソフトバンク・小久保監督や師匠の山川も認めるリチャードの潜在能力。それを開花させることが自身の今後にも、巨人のリーグ連覇にもつながっていく。(田中 哲)

 ◆リチャード 本名は砂川(すながわ)リチャード。1999年6月18日、沖縄県生まれ。25歳。沖縄尚学から17年育成ドラフト3位でソフトバンク入団。20年3月に支配下選手契約。21年9月5日のオリックス戦(ペイペイD)で史上88人目の満塁弾でのプロ1号。通算100試合で45安打、打率1割6分、10本塁打、27打点。189センチ、123キロ。右投右打。

スポーツ報知

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