トレードの背景 岡本離脱で補強急加速、巨人に必要だった一、三塁守れて強振できる右打者リチャード
2025年5月13日(火)5時45分 スポーツ報知
秋広優人(右)と阿部慎之助監督
秋広とリチャード。未完の大器のトレードはなぜ実現したのか。背景には巨人の柔軟な考え方がある。
球団は23年に10本塁打した秋広にスケールの大きな選手に育ってほしいと願っていた。阿部監督の時に厳しくも愛情あふれるコメントは期待の表れだった。
フリー打撃では特大弾を放つ一方で、試合になるとフルスイングで空振りOKと割り切れなかったのか、当てにいくように映る打撃も多かった。そこがもどかしい部分でもあった。
チームは岡本離脱の緊急事態を受け、補強の動きが急加速した。リチャードのように一塁と三塁を守れて強振できる右打者が必要だった。同じように秋広も環境を変えて大化けする可能性があるなら背中を押そうと放出を決断。秋広は1軍登録された状態でトレードが成立する異例の展開が電撃ぶりを物語っていた。
左のリリーフとして大江も移籍。2対1の交換で巨人の支配下登録選手は1人減の63人となり、残りの枠は1増の7になった。支配下昇格を目指す育成選手のチャンスも拡大。さまざまな面でメリットの多いトレードになった。(巨人担当キャップ・片岡 優帆)