【能見さんが聞く!!】オリックス・曽谷 モヤモヤな気分が頓宮からの一言でスッキリ

2025年5月13日(火)5時45分 スポーツニッポン

 本紙評論家の能見篤史氏(45)が注目のオリックス選手の本音に迫る企画「能見さんが聞く!!」。25年シーズンの2回目は曽谷龍平投手(24)が登場した。2年目の昨季に7勝。今季はここまで6試合に登板し、3勝2敗、防御率2・31をマークしている。勝てない期間に抱いた苦悩を明かした左腕に、憧れの存在でもある能見氏が金言を授けた。(取材・構成=阪井 日向、山本 浩之)

 能見氏(以下能見) 開幕して1カ月ちょっとですが、自分の中で、ここまではどうですか?

 曽谷 波があるというか…。出だしは凄く良かったんですけど、少し苦労していましたし。やっとオフシーズンからやってきたことが、なじんできた感じはします。フォームが上(半身)はやっぱり上手に使えるというか、割合的には上半身と下半身で100対0ぐらいの割合だったので、自分的にもそれをやっぱり見直そうと思って。今年はオフに古田島さんとトレーニングさせてもらって、そこで下半身からの連動というか、そういった部分を改めて見直してやっています。

 能見 昨年はどちらかといえば上半身が強い分、力をしっかり入れて投げていたと思う。今年に関しては連動させようと意識的に投げているから、力みは少ないんじゃない?

 曽谷 そうですね。もう全然、疲労度も本当になくて。毎週100球投げていますけど、全然疲労もきてないですし。その分に関しては、本当楽に投げられているのかなと思います。

 能見 めちゃめちゃいいね。ということは、スライダーの曲がりとか、やっぱりちょっと変わったりする?

 曽谷 そうですね。軌道も、もっと曲がるようになりましたし。真っすぐの平均球速も、去年よりは上がっているのかなと。

 能見 ということは、めちゃくちゃいい効果が今のところ出ていると。さっき頓宮選手と話して、“あいつ、めちゃくちゃ悩んでいるので、聞いてあげてください”って。悩むことあるん?

 曽谷 先週(2日)の話なんですけど。練習の時に頓宮さんが寄ってきてくれて、“顔暗いな、どうしたん?”と。“なかなか勝てんくて。何かもう、気持ちがずっとモヤモヤしています”って言ったら、“去年俺も打てへんかったから、そういう時こそ自分を信じてちゃんとやれよ”と言ってもらったので。ちょっと励みになりました。調子自体はそんなに別に悪くない中で2戦連続で打たれてしまって、自分でもどうしたらいいんだろうと、凄く悩んでいました。まだ序盤ですけど。

 能見 繊細やね。あんまり自分を追い込むと、ピッチャーって自分の良さが出なくなるから。そこの切り替えというか、勝てない時はもう試合をしっかりつくる(意識)で全然いいし、長いイニングをしっかり投げるというところでもチームは非常に助かるので。防御率を見たら間違いなく2桁勝てる。防御率を気にする方が多分いいと思うし、そんなに気にする必要はないんだけど。

 曽谷 切り替えてやっていくしかないですね。でも、やっぱりケガせずに毎週こうやって投げることが僕にとって今、一番幸せなので。とにかくチームに勝ちを引き寄せられるようなピッチャーになりたいです。

 能見 まだ完成もしていないから。本当に見ていて楽しみな投手ですし、何かやってくれそうという感じはあるし。もう下手したらね、ノーヒットノーランするんじゃないかなって。

 曽谷 したいですね。でも、まずはやっぱり9回を投げるところから。一年間しっかり投げて、規定投球回を投げたいですね。

 能見 宮城投手があんまりイニングを投げないからね。

 曽谷 彼を目標にするのもおかしいので。共に投げていけたらと思います!

 ◇曽谷 龍平(そたに・りゅうへい)2000年(平12)11月30日生まれ、奈良県出身の24歳。秋田・明桜(現ノースアジア大明桜)では2年夏に山口航輝(現ロッテ)とともに甲子園出場。白鴎大では4年春の松本大戦でノーヒットノーラン達成。22年ドラフト1位でオリックス入り。1メートル83、83キロ。左投げ左打ち。

スポーツニッポン

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