ソフトバンクが巨人と1対2の交換トレード リチャード「成長する姿を見せて恩返しを...」

2025年5月13日(火)6時2分 スポーツニッポン

 ソフトバンクのリチャード内野手(25)と巨人・秋広優人内野手(22)、大江竜聖投手(26)の1対2の交換トレードが成立し、12日に両球団が発表した。背番号はリチャードと秋広が52、大江が29。リチャードは王貞治球団会長(84)から大きな期待をかけられてきた長距離砲。同様に潜在能力が高い秋広らを交換要員とし、リチャード獲得への意欲が高かった巨人と合意し、移籍後のブレークも覚悟の上でトレードに踏み切った。

 両軍ともに将来が期待された大砲候補が含まれる驚きのトレードが成立した。巨人へ移籍するリチャードはソフトバンク球団を通じて感情あふれるコメントを発表した。

 「これまで見守ってくれたホークスの皆さんへの感謝がどんどん湧いてきました。王会長や小久保監督、山川さんには期待をかけてもらい、何度もありがたい言葉や指導を受けました。応えられないままなのが心残りですが、これからジャイアンツで成長する姿を見せて恩返しをしたいと思っています」

 本塁打王4度の山川が「力だけで言えば日本で頂点。世界でも通用する」と話すパワーの持ち主だ。ウエスタン・リーグでは昨季まで5年連続で本塁打王。王貞治球団会長も期待をかけ続けてきた中、球団はトレードに踏み切った。ある球団関係者が「(巨人で)大化けするかもしれない。それでも本人のためにもなるトレードだから」と話すように“恩返し歓迎”の親心もある。

 1軍では21年に7本塁打、22年に3本塁打を放つも以降はノーアーチ。「絶対に変わりたい」と山川のもとで過酷な自主トレを行い、今季に臨んでいた。しかし、開幕スタメンをつかむも6試合出場で打率・091と結果を出せず「野球に向いてない」と悔しさをにじませることもあった。

 過去に現役ドラフトで移籍した阪神・大竹、日本ハム・水谷、日本ハム・吉田が他球団で活躍。痛烈な“恩返し”を受けっぱなしだが、球団はそれも覚悟の上で放出する決断に至った。複数球団が獲得に興味を示し、秋広を交換要員としてリチャード獲得にかける本気度が高かった巨人と合意した。

 身長2メートルの秋広も高いポテンシャルを秘めた選手だ。2023年には主に外野で121試合に出場し打率・273、10本塁打、41打点をマーク。ソフトバンクでは20年ドラフト1位の井上、同2位の笹川と同学年。主力に故障者が続出し、若手の台頭が求められている中で発奮材料としても期待できる。通算149試合登板の大江は、長谷川が左肘手術で離脱して手薄となったた左の中継ぎとして期待がかかる。

 ともに連覇を目指すソフトバンクと巨人の思惑が合致し、今回の電撃トレードが成立した。

スポーツニッポン

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