阪神・小幡が「左下肢の軽度の筋挫傷」で登録抹消 藤川監督は故障者撲滅へ「対策していく」
2025年5月13日(火)5時15分 スポーツニッポン
阪神の小幡竜平内野手(24)が12日、「左下肢の軽度の筋挫傷」のため、出場選手登録を外れた。11日の中日戦で負傷し、途中交代していた。18試合連続で先発出場していた遊撃手の離脱を受け、藤川球児監督(44)は、選手の管理体制について言及。トレーナーを含めた球団側に原因究明と再発防止策を求めるとともに、1、2軍が一体となって故障者撲滅に取り組む考えを示した。
遊撃のポジションをつかみかけていた小幡の離脱が決まった。前日の中日戦で負傷。「左下肢の軽度の筋挫傷」と診断され、この日、出場選手登録から外れた。予期せぬアクシデントが起きたことで、藤川監督が動いた。13日のDeNA戦の開催地・新潟に出発する前の伊丹空港で、チーム一丸で故障者撲滅に取り組むよう求めた。
「小幡個人よりチームとして(の問題)。トレーナー(ケア担当)、ストレングスコーチ(強化担当)が再発防止や、これまでやっていることを、チーム全体として捉えなければいけない。1、2軍全体の選手の管理を組織として、どうしてこうなったのか、また今後どう対策していくかということを、常にやっていかなければいけない」
今季最多の貯金6を蓄えて2位の巨人に1・5ゲーム差の首位に立つとはいえ、チームは4月末から選手の負傷が相次いでいた。島本が左上肢の張り、漆原がコンディション不良で、1軍の舞台から姿を消した。育成出身のルーキー工藤も、2軍調整中にウエートトレーニングで背中付近を痛めた。
これ以上の故障者続出による戦力ダウンだけは絶対に避けたいところ。それを防ぐために、トレーナーを含めたチームの体制の見直しを訴えた。監督就任後からミスや問題が起きれば、すぐにコーチ陣に原因究明と再発防止策を求めた。その迅速なマネジメントを、今回も発動した。
小幡は昨年7月に左太腿裏肉離れを発症し、1軍復帰に2カ月以上の時間を要した。今回の負傷箇所が、前回と同じかどうかは不明。「軽度」という球団発表から、患部を1〜2週間程度休ませてから実戦復帰を目指すとみられる。指揮官は一年を見据えて大事を取ったことを強調した。
「この段階なので、長引かせるよりも一度登録を外して、という判断になった。筋肉のことなので、軽度の状況でも無理をしてやると、シーズン全般に影響が出ることが考えられるので。小幡は小幡で、この期間に自分の体を見つめ直してほしい。彼は彼なりにやってくれればいい」
個人を責めず、チーム全体で改善を図る。球児監督流の組織づくりが猛虎の進撃を支えている。(倉世古 洋平)
≪木浪がスタメンに復帰も≫小幡の離脱により、木浪が13日のDeNA戦でスタメンに復帰する可能性が高まった。先発出場なら自己ワーストタイの3失策を記録した4月19日の広島戦以来、24日ぶりとなる。23年にベストナインとゴールデングラブ賞に輝いた遊撃手は、来たるべき出番に向け、「いつも通りできるように準備するだけ」とうなずいた。