大の里 難敵・高安から本割で初勝利 得意の右を差し込めなくても“横綱相撲” 成長の証見せる

2025年5月13日(火)4時30分 スポーツニッポン

 ◇大相撲夏場所2日目(2025年5月12日 両国国技館)

 初の綱獲りに臨む大関・大の里が高安をはたき込みで下し、連勝発進した。得意の右差しの形に持ち込めなかったが、初日の若元春に続き先場所で負けていた難敵に本割で初めて勝利を挙げた。横綱・豊昇龍も若元春を厳しい攻めで一蹴して連勝。大関・琴桜も阿炎を下して今場所初勝利で、上位安泰となった。

 大の里に迷いはなかった。立ち合いで鋭く当たって、前傾姿勢になる理想の展開。すかさず高安の首に右手をやると、力任せに押しつぶすようにはたいた。これまで、得意の右を差し込めないと引いて墓穴を掘る悪癖を指摘されてきたが、この日はあくまで主導権を握ってのはたき。支度部屋では「相手が見えていた。立ち合いは良かったので明日につながるはず」と前向きに振り返った。八角理事長(元横綱・北勝海)も「大の里は右を差せないとすぐに引いてしまうが、当たり勝っていた」と分析した。

 高安は師匠の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)の弟弟子で、二所ノ関部屋への入門を後押ししてくれた恩人でもある。先場所の優勝決定戦こそ勝利したが、本割では3度目の対戦で初勝利。「まあ、良かった。先場所のことは忘れて、今日の一番に集中して臨めたと思う」とうなずいた。

 初日の若元春に続き、先場所敗れた相手にリベンジを果たし連勝発進。きょう3日目の難敵・阿炎戦をクリアすれば、昇進ロードも大きく開けてくる。「まだ2日目なので、明日から集中して頑張りたい」。いつも通り多くは語らなかったが、引き揚げる足取りは軽やかだった。  (黒田 健司郎)

スポーツニッポン

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