ジェフ千葉MF髙橋壱晟が抱く危機感「責任あるプレーを」【現地取材】

2024年5月14日(火)16時30分 FOOTBALL TRIBE

髙橋壱晟 写真:浅野凜太郎

2024年5月13日(月)、ジェフユナイテッド千葉が公開練習を行った。前日に行われたJ2リーグ第15節ヴァンフォーレ甲府戦(2-2)では、前半のうちにフリーキックを直接決めれらてしまい1点を追いかける厳しい展開だった。それでも千葉は、サイドからの攻撃で何度も好機を演出すると、後半13分にDF岡庭愁人のクロスにFWドゥドゥが頭で合わせて同点。すると直後の21分には途中出場のFW小森飛絢がゴールを決め逆転に成功した。そのままの勢いで勝ち切りたい千葉だったが、試合終了間際に甲府のFWピーター・ウタカに痛恨の同点弾を決められてしまい試合終了。第14節の横浜FC戦(1-0)に続く白星とはならなかった。


悔しい引き分けから一夜明け、前日のスタメン組が大雨の降るユナイテッドパークで室内調整を行った。そこでDF髙橋壱晟に話を訊いた。




ヴァンフォーレ甲府 写真:Getty Images

勝てる試合だった甲府戦


ー甲府戦についての印象を教えてください。


髙橋:勝てる試合を失ってしまった。後半2点目のシーンまでは自分たちのペースで試合を進められていましたが、その後意識が守備に向きすぎてしまって前にボールを進められずに防戦一方の展開になってしまいました。厳しい時間帯に前の選手たちをコントロールすることで、後ろに引っ込まずに高い位置から守備ができれば良かった。失点シーンも簡単にクロスを上げられたところからだったので、もう少しうまくやる必要があります。


ーそれは1点を守ろうとして弱気になってしまったということですか?


髙橋:いえ、そういうわけではありません。ラストだったので、あとは守って試合を終わらせるということを考えていました。ただ、甲府の攻撃がもつクオリティーに対して自分たちの守備の形をもっとどうにかできたのではと思っています。




髙橋壱晟 写真:Getty Images

「誰が出ても強いチームにしたい」


ー今季はフル出場が続いています。ピッチ内から感じるチームについての印象はどうですか?


髙橋:横浜FC戦のように集中力高く無失点でいける試合もあれば、ブラウブリッツ秋田戦(1-2)や甲府戦のように、終盤で勝てる試合を逃してしまう波がチームにある。どうにか最後のところを弾き返して、勝ち切る試合を増やしたいと思っています。


僕らは、誰が出ても強いチームにしたいんです。そのなかで、横浜戦では出場する時間の短かった選手たちが結果を残してくれたことで、チームの底上げや競争も活発になっています。僕も試合に出てはいますが、もっとパワーを出さなければダメだと危機感を持っています。(今季)15試合終えて、個人としても良い試合と悪い試合があった。試合に出場している以上、チームにプラスアルファをもたらせる選手になる責任があるので、もっと責任をもってプレーしていきたいです。


ーセットプレーと終了間際の失点が目立つように感じますが、どう捉えていますか?


髙橋:セットプレーは良い練習ができていますし、僕としてはあまり悲観していません。終了間際の失点に関しては、試合の締め方をチームとして共通認識をもってやる必要があると思っています。


ーすでにご自身のなかでは「右サイドバックの髙橋」という意識ですか?


髙橋:そうですね、基本的にはそれしか考えていないですね。


髙橋壱晟(左)小林慶行監督(右)写真:浅野凜太郎

出場できることに感謝


ーボランチでもプレーしたいという想いはありますか?


髙橋:試合に出られるのであれば、どこのポジションでも頑張ります。僕にとっては試合に出られないことが何よりも苦しいこと。いま、毎試合出場することで自分自身で積み上げを感じることができていて、そのサイクルの中にいられることがサッカー選手として幸せです。


ーサイドバック転向の転機を振り返ると、現状におけるご自身の感触は良いのでは?


髙橋:2023年の夏前はあまりチームがうまくいっていない状況でした。そんな中、いわきFC戦(J2リーグ2023シーズン第21節0-0)が控えている週の練習で、練習ボード上の右サイドバックに自分の名前が置かれていたんです。その前の町田ゼルビア戦(第19節0-2)と水戸ホーリーホック戦(第20節1-4)ではボランチとして出場していたんですけど、ボードを見た時に「もしかしたら、サイドバックあるな」と思いました。


サイドバックとしての経験はそれまで一度もなかったんですけど、チームの戦術は監督が明確に示してくれているので、どのポジションにどういった役割があるのか、ということは全部理解できているつもりです。あとは感覚と見え方と、サイドバックとしてのプレーの仕方を少しずつ学んでいくという形でした。特に坂さん(坂本將貴ヘッドコーチ)の存在が大きくて、試合ごとにフィードバックをもらいながら改善を繰り返してきました。まだまだ納得していなプレーは多いですけど、こうやって試合に出れていることに感謝しています。




ジェフユナイテッド市原・千葉 写真:浅野凜太郎

「自分を信じて結果を残したい」


ーチームとしてやりたい形は共有できているように思います。なかなか白星が続かないことに歯がゆさは感じますか?


髙橋:感覚的には勝てるだろうという試合を落とす経験が今年も多いので、悔しさとかイラつきはもちろんあります。でも、そこを変えていくのは自分たちしかいない。毎試合の戦い方をチームとしても話しています。あとは最後のところですよね。僕らが何を言っても周りがどう感じるかはわかりません。それでも自分たちは毎試合精一杯やって積み重ねているので、これから良い方向に向かっていくと信じてやっていくだけです。


ー次節(第16節愛媛FC戦)への意気込みをお願いします。


髙橋:勝ち続けないと上は見えてこない。順位とかはあまり関係ないと思っています。連勝できなかったことは残念ですけど、次はホームで良い結果を残したいです。

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