混戦に拍車がかかったオークスの行方を解き明かす3歳牝馬ランキング

5月14日(火)6時17分 Sportiva

2019年3歳クラシック
Sportivaオリジナル番付(牝馬編:第4弾)

 3歳牝馬クラシック第2弾のオークス(東京・芝2400m)が5月19日に行なわれる。

 第1弾のGI桜花賞(4月7日/阪神・芝1600m)は、昨年末のGI朝日杯フューチュリティS(3着。12月16日/阪神・芝1600m)以来のぶっつけとなる、異例のローテーションで臨んだ2番人気グランアレグリア(牝3歳/父ディープインパクト)が優勝。1番人気のダノンファンタジー(牝3歳/父ディープインパクト)は4着という結果に終わった。

 後続に2馬身半差をつけて快勝したグランアレグリア。当然、オークスでの二冠達成が期待されたが、同馬はその後、オークスには向かわずにGI NHKマイルC(5月5日/東京・芝1600m)に出走した。同レースでは、断然の1番人気に支持されたものの、やや伸びを欠いて4位入線。さらに審議の末、他馬の進路を妨害したとして5着降着となった。


忘れな草賞を制してオークスへ向かうラヴズオンリーユー

 一方、「残念桜花賞」と称されるオープン特別の忘れな草賞(4月7日/阪神・芝2000m)は、脚部不安で戦列を離れていたラヴズオンリーユー(牝3歳/父ディープインパクト)が圧勝。3戦無敗でオークスに向かうことになった。

 また、オークスへの最終切符をかけた2つのトライアル戦が東京競馬場で行なわれ、GIIフローラS(4月21日/東京・芝2000m)はウィクトーリア(牝3歳/父ヴィクトワールピサ)が、オープン特別のスイートピーS(4月28日/東京・芝1800m)はカレンブーケドール(牝3歳/父ディープインパクト)が勝利。大舞台への挑戦権を手にした。

 こうした状況を踏まえて、3歳世代の女王の座を目指す面々の『Sportivaオリジナル番付()』を発表したい。
※『Sportivaオリジナル番付』とは、デイリー馬三郎の吉田順一記者、日刊スポーツの木南友輔記者、独特なデータを駆使するパソコン競馬ライターの市丸博司氏、フリーライターの土屋真光氏、Sportiva編集部競馬班の5者それぞれが、今春のクラシック、すなわち今回はオークスに挑む3歳牝馬の実力・能力を分析しランク付け。さらに、そのランキングの1位を5点、2位を4点、3位を3点、4位を2点、5位を1点として、総合ポイントを集計したもの。





 グランアレグリアの路線変更、さらには桜花賞の結果を受けて、ランキングは大きく変動した。1位は、ラヴズオンリーユー。桜花賞は賞金不足で除外となったが、忘れな草賞を制して見事3連勝を飾った。その結果を受けて、オークスでは一躍”主役”の座に躍り出た。

吉田順一氏(デイリースポーツ)
「出走できていれば、桜花賞でも上位争いできたと思える素材。ゆったりとしたフォームで走れ、緩急にも不安がなく、速い脚も、スピード持続力もある点は素質の高さでしょう。加えて、全兄のリアルスティールよりクッション性が多少ある分、長い距離にも適性がある印象を受けます。

 忘れな草賞では、先に抜け出したランブリングアレー(牝3歳/父ディープインパクト)をあっさりとかわして、突き抜けました。その堂々とした勝ちっぷりは、ランキング1位にふさわしいものだったと思います。

 約4カ月半ぶりのレースでプラス4kgというのは、やや物足りない感じがしますが、これ以上(馬体重が)減らなければ、問題ありません。忘れな草賞の状態と能力を維持できれば、オークスでは勝ち負けでしょう」

木南友輔氏(日刊スポーツ)
「忘れな草賞は、予想どおりの快勝。2戦目の白菊賞(11月25日/京都・芝1600m)で見せた勝ちっぷりが本物であることを証明してくれました。これで、オークスでは1番人気の候補になったと思います。

 ただ、天皇賞・春の週に栗東で取材をしていたとき、所属する矢作芳人厩舎でこの馬を見かけたのですが、まだ非力で細い印象を受けました。その点がちょっと気になるところで、オークス当日をどう迎えられるかが(勝ち負けできるかの)カギになるでしょう」





 2位は、クロノジェネシス(牝3歳/父バゴ)。桜花賞でも3着に入って、大崩れしない安定感が強み。2戦2勝の東京コースで、悲願のタイトル奪取を狙う。

市丸博司氏(パソコン競馬ライター)
「桜花賞では、4角で追い出しを待たされる不利があって、なんとか3着を奪い取ったという印象。ただそうは言っても、直線で目いっぱい追って、2着シゲルピンクダイヤ(牝3歳/父ダイワメジャー)を捕らえ切れなかった点は不満が残ります。

 それでも、左回りは2戦2勝。上がりの速い競馬は得意ですから、その辺りにオークスでの巻き返しを期待したいところです。

本誌競馬班
「桜花賞は3着。3角手前と直線入口で前が詰まる不利に泣きました。血統的にはオークス向きと見ています」

 3位は、前回1位だったダノンファンタジー。桜花賞ではよもやの4着に終わったが、オークスでのリベンジなるか。

土屋真光氏(フリーライター)
「桜花賞では(他馬から)完全にマークされていて、その厳しい展開のなかで自ら動いていっての4着。勝ち馬以外とは大差なく、流れひとつで、順位は変わっていたはずです。

 母は南米チャンピオンの牝馬。2400mの距離にも対応できるでしょう。GI阪神ジュベナイルフィリーズ(12月9日/阪神・芝1600m)、GIIチューリップ賞(3月2日/阪神・芝1600m)で見せた”横綱相撲”の競馬ができれば、あっさりというシーンもあり得ると思います」

市丸氏
「桜花賞は1番人気を背負って、直線ではグランアレグリアを負かしにいかなくてはならなかった。その分、最後に脚が甘くなっての4着。最初から2着狙いだったら、楽に2着になっていたでしょう。

 桜花賞4着で人気もなくなり、オークスでは気軽に乗れる点がプラスに働くはず。ラヴズオンリーユーがキャリアの浅さを露呈した時は、この馬にチャンスが巡ってくるのではないでしょうか」

 4位は、桜花賞で2着に突っ込んできたシゲルピンクダイヤ。距離が延びるオークスでは、父ダイワメジャーという血統背景が気になるが、直線の長い舞台となって、世代屈指の”鬼脚”は魅力だ。

吉田氏
「ダイワメジャー産駒ですが、時計勝負に対応できる異色のタイプ。それは、筋肉量が多くないスラッとしたシルエットと、適度にクッションのある長めのつなぎが成せる業でしょう。

 桜花賞では最速の上がりをマークして2着に追い込みましたが、ギアチェンジに関しては、ひとつずつしっかりと上げていく馬。そんな末脚を武器にして、長い直線を追いまくって結果を残せるのは、馬の気性や精神面によるものでしょう。

 内にモタれたりするので追いづらい面はありますが、そこはコンビを組む和田竜二騎手も承知の上。重心移動や戦術でうまく対応しており、道中の折り合い面に関してもあまり心配はないと思います。左回り+長い直線のオークスとなれば、一段と楽しみが膨らみます」

 5位は、GIIIフラワーC(3月16日/中山・芝1800m)の勝ち馬コントラチェック(牝3歳/父ディープインパクト)。半姉バウンスシャッセは、フラワーCからGI皐月賞を経てオークスで3着となったが、妹はフラワーCからの直行で戴冠を目指す。

木南氏
「グランアレグリアがオークスを使わなかったのは、同じ騎手、同じ厩舎、そして似たようなスピードを持つ、この馬の存在があったからかもしれません。結局、騎乗停止で主戦のクリストフ・ルメール騎手はオークスで騎乗できませんが、有力馬の1頭であることに変わりはないでしょう。

 ここ2戦は逃げて結果を出しており、久しぶりにオークスで、気持ちのいい逃げ馬を見ることができそう。取捨選択が楽しみです」

 桜花賞馬グランアレグリアが不在となって、混戦ムードに拍車がかかった3歳世代の女王争い。はたして、どの馬が頂点に君臨するのか。激戦必至のレースを見逃すな!

Sportiva

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