5試合ぶり勝利の新潟。横浜FM戦の勝因とMOMは!?【J1リーグ2023】

2023年5月15日(月)14時0分 FOOTBALL TRIBE

三戸舜介(左)小島亨介(右)写真:Getty Images

2023明治安田生命J1リーグ第13節の各試合が、5月12、13、14日に開催された。今節の結果により、サンフレッチェ広島に2-0で勝利したヴィッセル神戸が首位をキープ(勝ち点29)、2位にはアルビレックス新潟に1-2で敗れた横浜F・マリノス(勝ち点24)、3位は鹿島アントラーズに0-2で敗れた名古屋グランパス(勝ち点23)と続く。


ここでは、J1第13節でリーグ戦2位と好調の横浜FM相手に2-1で勝利したアルビレックス新潟に注目。リーグ戦5試合ぶりに勝ち点3を獲得し、12位に浮上した(勝ち点16)。試合ハイライトと勝利の要因を解析し、マン・オブ・ザ・マッチ(MOM)を選出していきたい。




横浜F・マリノス MF藤田譲瑠チマ 写真:Getty Images

新潟VS横浜FM:試合ハイライト


J1第13節、アルビレックス新潟VS横浜F・マリノスの試合は、新潟のホーム「デンカビッグスワンスタジアム」で行われた。


最初のチャンスは新潟に。開始直後の前半1分、新潟のマエストロことMF伊藤涼太郎が魅せる。右サイドでボールを受けたMF三戸舜介がオーバーラップしてきたDF藤原奏哉へ、藤原がダイレクトで中へ折り返すと伊藤が待っていた。ダイレクトシュートでゴールを狙うも、横浜FMのGK一森純がゴール外へはじき出す。


横浜FMも黙っていない。前半29分にペナルティーエリア外でボールを受けたMF藤田譲瑠チマがミドルシュートで狙う。前半31分には素早い攻撃から、中央のFWエウベルから右サイドを上がるFWヤン・マテウスへ。マテウスの柔らかいクロスに対し、走りこんだのはFWアンデルソン・ロペス。どちらのシーンも決定機であったが新潟GK小島亨介のナイスセーブに合い、得点には至らず。その後も、MF西村拓真もゴールを狙うが、クロスバーに当たるなど決めきれない。


前半終わりと思われたアディショナルタイム。先制点は横浜FM。MF渡辺皓太のクロスに対し、走りこんだのは藤田。ようやくGK小島の壁をこじ開け、横浜FMが先制点をあげる。


後半始まり12分、前線からの守備で横浜FMからボールを奪うとそのままテンポよくボールをつないだ新潟。FW鈴木孝司のラストパスに反応したのは、いつもはパスを出す側にいる伊藤であった。新潟が早い時間で同点に追いつく。


次の得点シーンも新潟。後半22分、中盤でMF秋山裕紀からボールを受けた三戸。ボールを前に運びながら右足を振りぬいた。降りぬいた右足から強烈な弾丸ミドルがさく裂し、新潟が逆転に成功。その後ゲームは動かず、新潟が逃げ切り勝ち点3を獲得した。


アルビレックス新潟 MF三戸舜介 写真:Getty Images

勝因ポイントは前への圧力の強さ


同試合に限らず、新潟は自分たちのスタイルを継続し続けている。守備は前から仕掛け、攻撃時にはハーフコートゲームを展開し続けていた。


ここまで前から圧力をかけ続けられると、相手の重心が自然と下がってくる。その象徴となったのが、後半22分の三戸の得点シーンだ。圧力に屈した横浜FMの守備陣は最終ラインが下がっていた。その結果、三戸は余裕をもって、ゴールを狙うことができた。


ただ、この新潟のスタイルはシーズンを通して続けることは非常に難しい。なかでも、ラインの上げ下げが激しいディフェンス陣の負担が大きい。特にロングボールを多用してくるチームが相手となると、ラインの上げ下げする時間が間に合わず、スペースが中盤にできてしまう。そこをケアしながらプレーできれば、上位へ組み込んでいくことが十分可能である。




アルビレックス新潟 GK小島亨介 写真:Getty Images

MOMはGK小島亨介


同試合のマン・オブ・ザ・マッチ(MOM)にはGK小島を選出する。小島がいなければ、間違いなく前半で試合が決まっていただろう。前半だけでも3点は防いでいた。


今13節で、4試合ぶりにスタメンに戻ってきた小島。大きい体からは想像できないような反射神経を持っている。その象徴は前半31分、A・ロペスのシュートへの反応である。股下を狙われたシュートに対し、両足を閉じてボールを通過させなかった。とっさにあの動きができる人はなかなかいないであろう。


このまま新潟の守護神として君臨し、結果を残していけば、しばらく離れている日本代表も見えてくるかもしれない。

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