所属先と亡き友人へ捧げる好発進 仲宗根澄香が涙「きょう一日だけでも思い出してもらいたい」

2025年5月16日(金)17時43分 ALBA Net

仲宗根澄香がホステス大会で躍進(撮影:鈴木祥)

<Sky RKBレディスクラシック 初日◇16日◇福岡雷山ゴルフ倶楽部(福岡県)◇6489ヤード・パー72>

ホステス大会で好発進を切った。Sky所属の仲宗根澄香が4バーディ・ボギーなしの「68」でプレー。4アンダー・6位タイで滑り出した。


ロゴを背負って6年目。Skyは、かねて下部ステップ・アップ・ツアーの冠スポンサーを務めてきたが、レギュラーツアーでは今大会が初めてとなる。「成績が出ない中でも温かく応援してくださる。とにかく感謝の気持ちを持って、そういうのが伝わるプレーがしたかった。この大会で優勝したいという気持ちも大きいです」と、恩返しを目指す1週間になる。

大会の開催が決まると、ここに照準を定めて準備してきた。オフにはコースの下見にも訪れた。下見の経験はこれまでにもあったが、「飛行機に乗って、というのは初めてかも」。2月末と比べればコンディションは仕上がっており、とりわけグリーンは“硬速”になっている。それでも、事前の情報収集をしっかりと生かした。

QTランク61位で迎えるプロ15年目の今季は、レギュラー5試合、ステップ1試合に出場しているが、すべて予選落ちを喫している。「この大会にいい状態で入りたいというのは去年から思っていたけれど、なかなか成績が出なかった。逆に吹っ切れました。(先週のメジャーも)自分の中でいいプレーができていたし、少しずつ積み重なって、やるしかないという気持ちになりました」。会場には顔見知りの関係者も多く、まさに応援が背中を押してくれた。

残り2日への意気込みを聞くと、「個人的な話ではあるんですけど…」と自ら切り出し、涙を流した。「きょうは大山亜由美ちゃんの命日なんです。私が頑張って亜由美ちゃんのことを話せたら、きょう一日だけでもたくさんの人に思い出してもらえると思って」。

2019年5月16日、がんのため25歳の若さで亡くなった。仲宗根の2歳年下で、2015年のプロテストに合格した同期。プロテスト合格を目指して一緒にラウンドしたり、プロになってからは転戦中に食事をともにしたり…。同じ時間を過ごした親友だった。

大山さんがアマチュア時代から通っていた鹿児島県霧島市の溝辺CCには、河津桜が植えられている。誕生日である2月21日に花が咲いてほしいという願いが込められた早咲きの桜。昨年まで鹿児島開催だった「Vポイント×SMBCレディス」に合わせてお参りをしていたが、今年は千葉開催となり、訪れることはできなかった。

「亜由美ちゃんはいつも笑顔で、強い気持ちでプレーしていたので、私も最後まで頑張ろうと思えた。Skyさんへの恩返しの気持ちもあります。最後まで諦めずに頑張りたい」。感謝と哀悼の思いを胸に、全力で戦う。(文・笠井あかり)


<ゴルフ情報ALBA Net>

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