インディ500ルーキーと2022年王者エリクソンがクラッシュ。三日目首位はオワード、琢磨23番手
2024年5月17日(金)9時25分 AUTOSPORT web
5月16日、インディアナポリス・モーター・スピードウェイ(IMS)で開催される伝統の一戦『第108回インディアナポリス500マイルレース』は走行三日目を迎えた。8時間の走行時間がとられたプラクティス4ではパト・オワード(アロウ・マクラーレン)がトップスピードをマーク。自身3度目のインディ500勝利を狙う佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は23番手となった。
14日(火)の走行初日、プラクティス3が行われた前日の15日(水)と連日雨に見舞われたインディアナポリスだったが、走行三日目となった16日は朝から晴天に恵まれた。ただし、10時から18時までのセッション終盤にはふたたびトラックを降雨が襲う。このためプラクティス4は予定より13分早く終了している。
また、この日は大きなアクシデントも発生。ルーキーのリヌス・ルンドクヴィスト(チップ・ガナッシ・レーシング)がIMSの洗礼を浴びたほか、2022年のインディ500ウイナーであるマーカス・エリクソン(アンドレッティ・グローバル)もクラッシュを喫した。なお、幸いどちらのドライバーも怪我はないと報告されている。
ターン2でグリップを失いウォールにヒットしたルンドクヴィストのマシンは、コースを横断しイン側の壁にも軽く接触して止まった。このアクシデント以降、彼は周回を重ねることができなかったが、総合7番手となりルーキーでは最速となった。
午後にターン4でスピンを喫しバリアに接触した後、コントロールを失った状態でピットレーン入口の衝撃緩衝材にクラッシュしたエリクソンのマシンも大きなダメージを負った。一昨年のインディ500王者もこの時点で走行を取りやめ、アンドレッティのチームは明日以降バックアップカーを使用することを確認した。
これらのアクシデントによって合計68分間の中断を挟んだセッションでトップスピードを記録したのは、アロウ・マクラーレンのオワードだった。チーム・ペンスキーが開幕戦で行った不正が発覚した後、繰り上がりで同レースのウイナーとなった25歳のメキシコ人ドライバーは、先行車のトウ(スリップストリーム)を利用し228.861mphをマーク。ベストタイムは39秒3252だった。
「予想外の素晴らしいトウラップを記録できた」と走行後に語ったオワード。
「クルマには満足している。レースを意識した走行をし、予選シミュレーションもした。もちろんスピードが違うから、(明日のファスト・フライデーで)ブーストが上がったときに完璧に反映されるとは限らない。けれど、もし明日雨が降ったとしても、少なくともこのクルマがもう少しトリムレベルで何をしたいのかを、少しは感じ取ることができた」
オワードに続く2番手は、前日最速のスコット・マクラフラン(チーム・ペンスキー)でトップスピードは227.316mph。3番手には前戦のIMSロードコースでポール・トゥ・ウインを飾ったアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング)が入り、トウなしの最速となったコルトン・ハータ(アンドレッティ・グローバル・W/カーブ・アガジャニアン)、ジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)、マルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・ハータ・W/マルコ&カーブ・アガジャニアン
)が続く結果となっている。
レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングに復帰した佐藤琢磨は、この日は後方の23番手に沈んだ。ベストスピードは223.435mph、ベストタイムはトップと0.9550秒差の40秒2802だった。
第108回インディ500の次回のセッション、エンジンパワーが約100馬力アップする予選のブーストレベルで走行する“ファスト・フライデー”だ。このプラクティス5は17日正午から18時(日本時間18日1時から6時)まで行われる。
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