「カネロはクロフォード戦が最後の試合になる」元プロモーターが4階級制覇王者の引退を予想
2025年5月17日(土)9時43分 スポーツニッポン
プロボクシングの世界スーパーミドル級4団体統一王者サウル・”カネロ”・アルバレス(34=メキシコ)が、9月12日に予定されているWBA世界スーパーウエルター級王者テレンス・クロフォード(37=米国)戦を最後に引退するのではと、元プロモーターである英興行大手マッチルーム社のエディー・ハーン氏が予想した。米リング誌が16日(日本時間17日)に報じた。
7月に35歳になるカネロはスーパーウエルター級、ミドル級、スーパーミドル級、ライトヘビー級の4階級を制したメキシコのスター選手で、67戦63勝(39KO)2敗2分け。今月3日にサウジアラビアでウィリアム・スカル(32=キューバ)に3—0で判定勝ちし、スーパーミドル級で2度目の4団体王座統一に成功した。しかし、アウトボクシングで被弾を避けるスカルをつかまえきれず、自他共に認める凡戦となった。
ハーン氏は、カネロの脚の状態を見て「以前より強さを感じなかった」と指摘。その上で「クロフォード戦が最後の試合になると思う。彼と話してはいないが、スカル戦を見たあとでは…誤解しないでほしいが、スカルは信じられないほど消極的だった…クロフォード戦のあと、他に何ができるというんだ?」と今後への疑問を投げかけ、「スカル戦では、彼がクロフォードと戦わなくても驚かないと思っていた」と明かした。
ハーン氏は続けて「彼は試合そのものが好きではなかったんだ。自分より2、3階級下の相手を倒しても評価されるのか?と感じていると思う。彼はよく動くし、強いし、相手を苦しめるが、試合するのは収入が巨額だからだろう。引退する理由は恐らく、トレーニングの負担が大きいからだろう」と説明した。カネロは2月にサウジ総合娯楽庁の主催イベント「リヤド・シーズン」と4試合の契約を結んだが、まだ1試合しか消化していない。クロフォードに敗れれば再戦の可能性が高いとみられるが、ハーン氏は「クロフォードの動きがカネロにとって大きな問題になるのでは」とカネロが敗れる可能性を指摘した。