J1福岡「ダービーの悔しさを浦和戦で」井手口、小田、田中【インタビュー】

2023年5月18日(木)16時0分 FOOTBALL TRIBE

田中達也(左)井手口陽介(中)小田逸稀(右)写真:椎葉洋平

2023明治安田生命J1リーグ第13節、5月14日のサガン鳥栖とのダービーマッチを0-0で引き分けたアビスパ福岡。前半46分に鳥栖のMF長沼洋一が退場となり、45分以上を数的優位で進められたこともあり、福岡にとっては悔しい勝ち点1となった。


試合から3日後の5月17日、福岡は公開練習を実施。練習後の取材から、MF井手口陽介、DF小田逸稀、MF田中達也のコメントを紹介する。




アビスパ福岡 MF井手口陽介 写真:椎葉洋平

「まず自分のコンディション」MF井手口陽介


元日本代表の井手口は、セルティック(スコットランド)から今年2月に期限付き移籍で福岡に加入したものの、3月4日のJ1第3節柏レイソル戦(1-0)で右足首を負傷。右足関節外果骨折で全治3カ月と診断され離脱したが、この日の練習には一部参加していた。井手口がプレーするボランチは、福岡にとって怪我人が多いポジションの1つ。この日話すなかでは笑顔も見られており、復帰の時が待ち遠しい。


ー今日の練習では、対人練習はしていませんでしたね。


井手口:そうですね、今週は改善なしの動きを取り入れて、月末らへんに病院行って最終確認して、そこから全部練習に入っていけるのかなと思う。(対人は)そこからですね。


ー全体練習に加わったのは今日が怪我後初めてですか?


井手口:いや、先週からちょくちょく入りだしていました。


ー今のチームを見ていて、どのように感じていますか?


井手口:チームどうこうというより、まず自分のコンディションを上げていかないと話にならないと思うので、今は(自分のことに)集中して練習しています。


ーコンディションは、ご自身の予想よりも早く上がってきているのでしょうか。


井手口:いや、リハビリのメニューでもきついなと思っているので、まだまだなのかなと思います。短い距離もそうですし、長い距離も前よりかは(きついです)。


ー怪我した当時は、割り切れましたか?


井手口:試合のときはちょっと(メンタルが)きつかったですけど、次の日からは大丈夫でした。そんなに気持ちも変わることなく(やれています)。


ー患部への怖さは?


井手口:ボールが変なところに当たった時に、響いた感じがあります。(完治かは)分からないですけど、骨は問題ないと言われているので。




アビスパ福岡 DF小田逸稀 写真:椎葉洋平

「アビスパサポーターのために、福岡のために」DF小田逸稀



中学時代には鳥栖の下部組織で過ごし、現在は福岡に所属する小田にとっては、第13節鳥栖戦は特に出場したい試合だったが、出場停止で出場とはならなかった。5月7日に開催された第12節サンフレッチェ広島戦(1-3)で、小田のタックルによって広島のMF満田誠が負傷したためだった。


小田のタックルは、確かに危険なものだった。しかし、試合後には広島サポーターからSNSなどで誹謗中傷が集まっており、この現象は間違いなくスポーツには不要だ。課題は修正したうえで、圧倒的な空中戦の強さや対人守備の強さなど、小田の特徴をふんだんに見せてほしい。



ー鳥栖戦は出場停止でした。どのように試合を観ていましたか?


小田:そうですね、ウェリ(FWウェリントン)が入った段階で、もっとロングボールを多用していくのか、(前半46分に退場となり鳥栖が)1人少ないから繋いでゴールまで持っていくのか。そういうところがどうだった(統一できていた)のかなとは思いますけど、ピッチにいなかったので分かりません。もし僕がいたら、もうちょっとクロスを多く使ったり、僕が空中で起点になったり、背後へのランニングだったり、配球だったりをしたかったなというふうには見ていました。


ーやはり、出られない悔しさはありましたか?


小田:そうですね。僕も鳥栖には負けたくないですし、中学でお世話になったクラブだし、特に出たかった試合なので悔しいですね。


ー出場停止明けの浦和戦は、どういう気持ちでピッチに立とうと考えていますか?


小田:いつも通り、変わらずやろうと思っています。浦和レッズはアジア(AFCチャンピオンズリーグ)で優勝して、今凄く良いチームだと思いますが、変わらず自分のプレースタイルを出していきたいなというふうに思います。


ーアジアチャンピオンと対戦するということは、より意欲に繋がりますか?


小田:どうだろう、あんまりそこは意識してないかもしれないですね。目の前の勝ち点3を取ることだけです。


ーメンタル面は大丈夫ですか?


小田:大丈夫です。すごい数の誹謗中傷は来ましたけど、それ以上に励ましの声もあったので。(満田選手に対して)本当に申し訳ない気持ちはあります。本当に反省していますし、改善もしなければいけません。イエローカードをもらうプレーは良くないものだと思うし、(これからは)クリーンにやっていきたいなと思います。でも、アビスパサポーターのために福岡のために、変わらず自分のプレースタイルも今まで以上に出していきたいなと思います。


アビスパ福岡 MF田中達也 写真:椎葉洋平

「古巣とも平常心でやりたい」MF田中達也


第13節鳥栖戦では2023シーズン初先発となり、左ウイングバックと左サイドバックで90分にわたってプレーした田中。次節は古巣である浦和レッズ(2001-2012に所属)との試合を迎える。浦和戦で田中の出場機会はあるのか。また、持ち味の縦への突破でチャンスを生み出せるのか注目したい。


ー鳥栖戦は最後の精度を欠き、得点が奪えませんでした。改善するためにアイデアは生まれていますか?


田中:僕に関しては突破してチャンスを作るというところが仕事だと思うので、そこにもっとこだわって頑張りたいですね。


ー次戦は古巣の浦和レッズ戦です。意識はしますか?


田中:そうですね、やっぱり知っている選手もたくさんいますし、負けないようにしたいです。順位も勝ち点もそんなに離れてないんで(浦和は勝ち点20の6位、福岡は勝ち点19の9位)、しっかり上に行くには大事な一戦だと思います。もちろん古巣というのもありますけど、いつも通りしっかりと準備して、出番が来たら良いプレーできるように頑張りたいです。


ー浦和レッズ戦は、浦和のサポーターからも多くの声が届くと思います。


田中:僕は基本的に、良い声も、もしブーイングとかそういう悪い声があってもそんなに気にしすぎないというか。所属したチームだと、良く思う人もいればブーイングだとかもあると思うんで。僕は所属したチーム全部に恩を感じていて、そういうところ(恩)を持っていたいと思っているので、古巣に対してのゴールとかアシストが恩返し弾になるとはあんまり思っていません。僕は古巣相手に得点とかアシストとかすることが多かったんですけど、なんかそういうの(恩返し弾という表現は)あんまり好きじゃない。恩を仇で返しているぐらいの感じになると思うので、平常心でやれたらと思います。


ー今のポジションでは守備も意識しないといけません。攻守のバランスはどのように考えていますか?


田中:アビスパではまずはしっかり守備をして、(失点)ゼロでというところが一番求められます。出場の機会があったら、まずはしっかりそこを意識しながらやっていきたいなと思います。

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