岸川勝也氏 ソフトバンクは「4番・山川」復活も一手 まず盗塁阻止率の向上を
2025年5月20日(火)6時0分 スポーツニッポン
本紙評論家の岸川勝也氏(60)がきょう20日から始まる敵地での日本ハム3連戦など、今週のソフトバンクの戦いを展望。「4番・山川」の復活を決断することも一手だと語った。
【岸川勝也 視点】5カード連続勝ち越しているが、栗原、山川の状態は一向に上がってこない。大量点は望めず、点を取れない状況は続くと思う。
ただ、18日の楽天戦の9回、栗原の放ったライトライナーはよかった。あんな感じで捉えることができれば調子は上がってくるだろう。現状は投球に対し、ちょっともぐってしまう。バットがボールの軌道より下に入り、差し込まれる。泳げば詰まる。
さらに心配なのは山川だ。7番に落とし楽に打たせているが、足を上げて下ろす時にお尻に体重がかかる。だから外角が届かない。普通に考えれば、しばらくは今の位置がいいのだろう。4番に戻すタイミングは難しいが、チームが勝率5割に戻った今ならば思い切って戻してもいいのではないだろうか。
代役で4番に座る中村は4打席立って配球やその前の打席などを考えてやれる打者。開幕当初は代打の切り札だったが毎試合、4打席立てるのは大きい。この好調なベテランが5番にいれば、4番に戻っても山川の気負いは減る。3番の栗原に当たりが戻れば、さらにいいだろう。休養させるのは簡単だが、練習でどれだけいい当たりをしたとしても、本番で感覚をつかまないと復調はしない。
打線は水物である。失点しないことも考えなければいけない。18日の楽天戦では4盗塁された。チームの盗塁阻止率は・069だ。29回企図され、刺したのは海野と嶺井が1ずつ。この数字を上げる作業もする必要はある。四球で走者を出し、走られて得点圏。これでは投手へのプレッシャーは大きくなるばかり。細かいこともしっかりやっていかなければ、首位は射程圏に入ってこないだろう。 (スポニチ本紙評論家)