激闘の“代償”は両鼓膜? 中谷潤人に鮮烈KO負けを喫した豪戦士は病院送りに「人間ショットガンのようだった」

2023年5月21日(日)18時17分 ココカラネクスト

中谷の重たい一発を浴び続けたモロニー。その影響は甚大だった(C)Getty Images

 現地5月20日にアメリカのネバダ州ラスベガスで行なわれたボクシングのWBO世界スーパーフライ級王座決定戦で、前WBO世界フライ級王者でWBO世界スーパーフライ級1位の中谷潤人(M・T)が、元WBA世界同級王者でWBO同級2位アンドリュー・モロニー(豪州)を撃破。“聖地”で2階級制覇を成し遂げた。

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 決着は刹那のワンパンチでついた。最終12回、スッと距離を詰めた中谷に対してパンチを繰り出したモロニーだったが、これを交わされて額付近に強烈な左カウンターを被弾。力なく仰向けになって倒れた。

 レフェリーが有無を言わさずに試合を止めた衝撃的な一撃を食らい、思わず卒倒してしまったモロニー。しばらくして何とか自力で立ち上がり、ドクターや中谷とも会話を交わしたが、衝撃的な幕切れによって負ったダメージはやはり深かったようだ。

 試合後に32歳のベテランファイターの様態について報じた米スポーツ専門局『FOX Sports』は「失神後に自力で立ち上がったモロニーのタフネスぶりに疑いの余地はないが、彼はすぐに近くの大学病院へと運ばれて検査を受けた結果、両耳の鼓膜に傷が入り、小さな穴が開いていたことが分かった」とリポートした。

 また、同局の解説を務めたジョー・テシトーレは、眼前で繰り広げられたKOシーンを次のように振り返っている。

「残酷なパンチを受けたモロニーは力なく横たわっている。すぐに治療が必要だ。信じられないようなパンチだ。ナカタニの繰り出した一撃は、まるで人間ショットガンのようだった。ただ劣勢だったところから一度盛り返したモロニーのタフさは賞賛に値する」

 目にもとまらぬスピードのカウンターでKO勝利を飾った中谷。25歳の日本人ファイターが繰り出した攻撃の重さは、モロニーのダメージが何よりも物語っていると言えよう。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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