衝撃の今季絶望 MLB1年目を棒に振った“韓国のイチロー”に米メディアも無念「これほど悲惨で、憂鬱なことはない」

2024年5月21日(火)7時0分 ココカラネクスト

アジアを代表する巧打者であったイ・ジョンフ。彼の離脱は米メディアでも衝撃を広げている。(C)Getty Images

 ハッスルプレーで生じたアクシデントの波紋は広がっている。

 現地時間5月17日、ジャイアンツは、今月12日に本拠地で行われたレッズ戦の守備中に外野フェンスに左肩を強打したイ・ジョンフが左肩関節唇損傷の修復手術を受けるために離脱すると公表。来年1月の完全復帰を目指させるとして、今季絶望になったことも知らせた。

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 文字通りショッキングなニュースとなった。元中日の助っ人でもあるイ・ジョンボム氏を父に持ち、類まれな野球センスから「韓国のイチロー」とも評されるイ・ジョンフは、昨年12月にポスティングシステムを行使。ジャイアンツと6年総額1億1300万ドル(約175億円)の大型契約を締結した。

 複数球団による争奪戦が展開された背景もあり、KBOリーグのMVP男には、1年目からの成功が期待された。そうしたなかで今季はここまで打率.262、2本塁打、8打点、OPS.641とまずまずの成績を記録。米球界の水にも慣れ始め、ここから一気に飛躍しようというタイミングでの不運な怪我となった。

 ルーキーイヤーを棒に振る形となった本人の無念さは想像に難くない。実際、イ・ジョンフは、日刊紙『朝鮮日報』などの複数の韓国メディアで「未来を楽観的に考えるために努力している」と回答しながらも「ルーキーシーズンをこんな形で終えるとは思わなかった。僕の野球人生で最も失望したシーズンになりそうだ」と漏らしている。

 無論、獲得に大枚を叩いたジャイアンツにとっては誤算と言える“事故”だ。

 イ・ジョンフの離脱を小さくない痛手とする同球団の専門サイト『Mccovey Chronicles』は、「これほど悲惨で、憂鬱なことはない」と強調。「ダイナミックなプレースタイルを持つ彼と契約したのは、チームをより良くし、即座にエキサイティングなものにすることで、ファンを熱狂させるという明確な目的があったからだ。しかし、ジャイアンツはイ・ジョンフを突然失った。この心に来た衝撃はかなり壊滅的なものだ」と嘆いている。

 ここから長くなるリハビリに向け、「愛する野球を再びするため、また幸せな時間を過ごすために耐える」と覚悟を口にしているイ・ジョンフ。かねてから大谷翔平ダルビッシュ有ら日本人選手にもリスペクトを口にする好漢だけに、ふたたびグラウンドでハツラツとしたプレーを見せてくれると願うばかりだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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