ルクレール、予想外のポールに喜びもクラッシュのダメージを懸念「グリッド確定を祈る思いで待っている」/F1第5戦
2021年5月23日(日)16時21分 AUTOSPORT web
2021年F1モナコGPの土曜予選で、フェラーリのシャルル・ルクレールは今シーズン初ポールを獲得、カルロス・サインツは4番手だった。
ルクレールはQ3最初のランで全体の最速タイムを記録。最後のランでアタックしている際に、ターン15のバリアに接触、次のコーナーのアウト側のガードレールにクラッシュした。それによって赤旗が出され、他のドライバーたちはアタックを中止しなければならず、ルクレールのポールが確定した。チームメイトのサインツも赤旗に影響されたドライバーのひとりだった。
フェラーリはルクレール車のダメージをチェック、土曜の段階ではギヤボックスに重大なダメージは見当たらなかったと述べているが、さらなる検査の後、交換するかどうかを日曜に決断するという。ギヤボックスを交換する場合、5グリッド降格ペナルティを受ける。
■スクーデリア・フェラーリ・ミッション・ウィノウ
シャルル・ルクレール
FP3:3番手(1分11秒552/27周)
予選:1番手(Q1=2番手1分11秒113:Q2=1番手1分10秒597:Q3=1番手1分10秒346)
複雑な気持ちだ。もちろん、ここでポールを獲得できたことは最高にうれしい。Q3での最速ラップは満足できる出来だった。セクター1は理想的ではなかったが、セクター2とセクター3はうまくまとめることができた。もっといいタイムを出せることは分かっていたのだが、最後のラップでプッシュしすぎた。それでウォールにヒットしてしまったんだ。今の僕たちにできるのは、マシンのダメージによるペナルティを受けずに済むよう祈ることだけだ。
今日のパフォーマンスは心強いものだった。でもこのコース特性がSF21にぴったり合っていたことによる、1回きりのことだと思う。コースとの相性がいいことで、今日これほどの競争力を発揮することができた。自分たちはまだ、選手権上位の2チームのレベルにはおよばないということを忘れてはならない。それでも今日は最大の力を引き出すことができたのでとてもうれしいよ。
ペナルティを受けるにしてもそうでないにしても、明日は全力を尽くして戦う。ホームグランプリで走り、しかもサーキットに観客がいるのが見えるというのは、最高の気分だ。
モナコのレースは予測不可能だ。決勝では何周も走るため、ドライバーは過酷な状況に直面することになる。でもそれは最高のチャレンジなんだ。明日はいい結果を目指して全力を注いで戦うつもりだよ。
(予選後の会見で語り)わざとやるなら、もっと軽くヒットしただろう。もちろん、故意ではない。限界までプッシュしていた。クラッシュしたせいで、自分がどのグリッドからスタートするのか分からないんだ。
(ポールを獲れたことは)大きな驚きだよ。ポール争いができるなんて思っていなかった。マシンはバルセロナの時と同じだ。僕たちのマシンは低速コーナーで強い。それでこことの相性がとてもいいわけだけど、次回以降は以前の位置に戻ると思うよ。
■サインツ「赤旗によってポールを獲るチャンスを失った」
■スクーデリア・フェラーリ・ミッション・ウィノウ
カルロス・サインツ 予選=4番手
FP3:2番手(1分11秒341/28周)
予選:4番手(Q1=5番手1分11秒324:Q2=4番手1分10秒806:Q3=4番手1分10秒611)
僕にとってはとても悔しい日だった。今週末はいい走りができていたし、予選でも強さがあった。マシンには自信があり、ペースもかなりよかった。
でも最後のアタックは、準備ラップでトラフィックに遭ったことで少しロスし、さらに赤旗のせいでアタックラップを走り終えることができなかった。僕にとってはモナコでポールをとる最初のチャンスだったので、4番手で終わったのはとても悔しい。満足していないよ。
明日、オーバーテイクをするのは難しいだろうけど、ベストを尽くしてチャンスを最大限生かすつもりだ。今日上位を争える強いマシンを用意してくれたチームには感謝している。