巨人今季ワーストの4連敗 打順組み替えも実らず 響いた「悪手」と「心配な選手」

2024年5月23日(木)6時30分 ココカラネクスト

阿部監督も打線を組み替えるなど、必死にチームを動かそうとしている(C)TakamotoTOKUHARA/CoCoKARAnext

 巨人はまたも勝ち星に手が届かなかった。

 巨人は5月22日の中日戦(東京ドーム)に2−4の逆転負け。

【動画】好投していた堀田は6回にカリステに二塁打を浴びるなど、逆転を許した

 前日延長12回を戦い1点しか奪えなかった打線をこの日は動かしてきた。2番に坂本勇人、今季初の5番に打撃好調な岸田行倫を組み入れ、攻撃的なオーダーで臨んだ。

 その狙い通りに先制したのは巨人だった。初回、1番の丸佳浩が相手左腕・小笠原慎之介から先頭打者アーチを放ちチームを勢いづけると、3回。再び丸が右前打、さらに2番の坂本が左翼線に二塁打を放ち、これが自身通算250本目の二塁打となり、元阪急の福本豊氏を抜く単独2位となった。この回、岡本和真の犠飛で2点目をあげる。

 そして先発を任された堀田賢慎は初回、走者を背負うも無失点で切り抜け、2回は三者凡退に抑えた。要所で味方の好守にも助けられ5回まで無失点。勝利投手の権利を得て上がった6回のマウンドだったが、二死から連続四球を出し、細川成也に適時打を浴び、1点を返されると、この日、5番に入ったオルランド・カリステにもフェンス直撃の右中間二塁打を浴び、さらに2点を失う。この回一挙3失点で逆転を許し、堀田は交代となった。

 試合前まで3勝0敗、先発した3試合、15回3分の2を無失点に抑えるなど好投を続けていた。6回は二死まで追い込みながら、連続四球という”悪手”が失点につながったとあって、ベンチでは悔しそうな表情を隠せなかった。

 さらに7回にも中継ぎ陣が失点で2−4と傷を拡げ、終盤は安定した救援陣を誇る中日の前にチャンスも作れず、チームはこれで引き分けをはさんで4連敗、週末の広島戦に3連敗から始まった嫌な流れを止められない。

 この日は初回の先頭打者アーチを含むマルチ安打をマークした丸、打順組み替えで2番に入った坂本も4安打、先制して主導権を奪いたいところだったが、逆転を許すとさらに食い下がる力は残されてなかった。

 チームが勝ち星を奪えず苦しむ中、状態が心配されているのは今季から本格的に遊撃コンバートとなった門脇誠にもある。
 
 先の広島戦では1試合2失策など、”らしくない”プレーも注目されたが、このところ打撃でも精彩を欠いている。3試合ぶりに先発復帰となった21日のゲームでも、4打数ノーヒット、2三振を喫し、打率は「.221」。22日のゲームでは「8番・遊撃」としてドラフト4位ルーキーの泉口友汰が先発した。

 門脇は昨年ルーキーイヤーでは攻守ともに躍動した姿を見せ、特に堅い守備では長く遊撃を守った坂本の三塁コンバートを首脳陣に決断させるほどの安定した力を見せただけに、攻守ともに復調が待たれる。

 そして4連敗となった巨人の交流戦前最後のカードは24日から敵地で阪神との伝統の一戦となる。4月に行った甲子園3連戦では2敗1分けに終わっただけに、こちらもリベンジの場となる。

 まずは何とか連敗を止めたい。週末のゲームはまさに踏ん張りどころとなりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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