浅野拓磨、揺るがぬ自信の根源。出場機会なくとも腐らず、鬱憤はロシアで晴らす

5月23日(水)10時40分 フットボールチャンネル

焦り以上に自信があった

今月30日の国際親善試合・ガーナ戦に向け、日本代表は千葉県内で合宿を行っている。クラブで出場機会を失っていた浅野拓磨もメンバーに選出された。ピッチに立てない時期も自分を見失うことはなかった。自信は保てた要因は何だったのだろうか。(取材・文:青木務)

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 ピッチの上でどのようなパフォーマンスを見せているか。サッカー選手の価値は、試合での活躍よって決まる。その点で、浅野拓磨は真価を発揮できているとは言い難い。自分を表現する機会すらなかった。

 昨年12月16日のバイエルン戦では8分間、ピッチに立った。しかし、ウィンターブレイクが終わってブンデスリーガが再開すると、浅野は全く試合に絡めなくなった。ベンチ入りもままならない。結局、2018年に入ってからは1分たりとも出場機会を得られずにシーズンを終えた。

 ロシアワールドカップアジア最終予選・オーストラリア戦では貴重な先制点を挙げ、本大会への出場権獲得に大きく貢献した。だが、シュトゥットガルトで出番を失うと代表での存在感も薄れていく。すると3月のヨーロッパ遠征でヴァイッド・ハリルホジッチ前監督は、浅野を招集外とした。アピールしようにもその場がない。日本代表を外れたのは致し方ないことだった。

 それでも、暗澹たる気持ちを抱いたまま燻っていたわけではない。

「試合に出られないということで、日本代表に対してアピールができなかった。そういう意味で焦りだったりは正直なところありました。でも、それを考えても仕方がないので。目の前のことに対して全力でやり続けることができていましたし、それがあったからこそ、変なことを考えずに常にコツコツやってこられたかなとは思います」

 試合に出場できないとはいえ、サッカーを取り上げられたわけではない。不安な気持ちを打ち消すために、浅野は自らと向き合った。自信だけは決して失わないように、少しでも成長できるように、歩みを止めることはしなかった。

溜め込んだパワーを「代表でぶつけたい」

「居残りでのシュート練習やコンディションを落とさないための走り込み。みんなが試合をやっている時に、それに合わせて自分も練習の後に走っていた。試合に出られない状況が続いていましたけど、僕自身は次の試合には出る可能性があるという意識で常にいました。そのために何が必要かといったら、その試合に出た時にパッと自分のパフォーマンスを出すこと」

 浅野は腐らずに、置かれた状況の中でできることに取り組んできたという。

「コンディションの部分で足りないところを補うトレーニングは自分でもやってきていました。常に次の試合のための準備はやってこられていたので、僕自身はそんなに落ちているとは感じなかった。試合に出られたら結果を残せる自信は常にあったので、そういう意識でやっていました」

 クラブで試合に出場している選手が代表に呼ばれるが、浅野のようなケースもある。ガーナ戦はテストの場になると思われ、それをクリアしなければロシア行きは果たせないだろう。それでも、今回のメンバーに名を連ねたのは、西野朗監督が浅野に『何か』を感じているからではないか。

 コンディションや試合勘といった不安要素はゼロではない。だが、誰よりも悔しい思いをしてきたであろう浅野には溜め込んだパワーがある。それを大舞台で放出できれば——。

「試合に出してもらったら、自分のプレーを出せる自信はある。ゴールという結果を残せる自信もある。力は有り余っているので、それはこの代表でぶつけたいなと思います」

 ジャガーの異名を持つストライカーは、ロシアのピッチを疾走することができるだろうか。

(取材・文:青木務)

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