レアル、ヴィニシウスの人種差別被害に関し声明「強い拒絶と非難を表明」…訴状も提出

2023年5月22日(月)23時7分 サッカーキング

バレンシア戦で人種差別被害に遭ったヴィニシウス(中央)[写真]=Getty Images

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 レアル・マドリードは22日、ブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールの人種差別被害に関し公式声明を発表した。

 ラ・リーガ第35節が現地時間21日に行われ、レアル・マドリードは敵地『メスタージャ』でバレンシアと対戦し、0−1で敗れた。この試合に先発出場したヴィニシウスは、相手サポーターから人種差別的な言葉を浴びせられ70分過ぎに激昂。同選手を含めた複数人の選手がスタンドに詰め寄り、試合が約10分間に渡って中断するという前代未聞の事態が発生した。その後、スタジアムから人種差別行為の停止を求めるアナウンスが発せられたものの、後半アディショナルタイムにヴィニシウスが退場処分となった際には、スタジアム全体から同選手を揶揄するチャントが歌われるなど、非常に後味の悪い結末となった。

 今シーズンは昨年9月と今年1月に行われたアトレティコ・マドリードとの”マドリード・ダービー”や昨年12月のバジャドリード戦、今年2月のマジョルカ戦でも人種差別被害に遭っているヴィニシウス。同選手は自身の公式SNSにて「人種差別はラ・リーガにおいて当たり前のこととなってしまっている。ラ・リーガは今や人種差別主義者のものとなったんだ」などと悲痛な胸の内を明かしつつ、「僕が望むものはたった2つ。行動と罰則だ」とラ・リーガに対策を要求した。

 今回の事態を受け、ヴィニシウスの所属するレアル・マドリードは公式声明を発表。「レアル・マドリードは、昨日発生したヴィニシウス・ジュニオールに対する事件に対し、強い拒絶と非難を表明する」とした上で、検察庁に訴状を提出したことを明かした。公式声明の全文は以下の通りとなっている。

「レアル・マドリードは、昨日発生したヴィニシウス・ジュニオールに対する事件に対し、強い拒絶と非難を表明する。これらの出来事は、法の支配に基づくこの国の社会的かつ民主的な共存モデルに対する直接的な攻撃だ。レアル・マドリードは今回のような攻撃はヘイトクライムに該当すると考えており、事実を調査し、加害者の責任を立証するために、国家検察庁とヘイトクライムと差別に対応する検察庁に訴状を提出した」

「スペイン憲法の第124条は検察庁の役割について、合法性と市民の権利および公益を守るために正義の追求を促進することであると定めている。こうした理由、そして今回の事件の重大性を考慮し、レアル・マドリードは今後開始され得るいかなる手続きにおいても、私的な訴追としての立場を損なうことなく国家検察庁に訴状を提出した」

 なお、今回の事態をめぐっては、ブラジルのルラ大統領やブラジルサッカー連盟(CBF)も非難の意思を表明している。

サッカーキング

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