フォーミュラE:eスポーツ第5戦で“替え玉”が発覚。アプトが失格と罰金1万ユーロを科される

2020年5月25日(月)14時21分 AUTOSPORT web

 5月24日、ABBフォーミュラE選手権は5月23日に開催された『ABB FormulaE Race at Home Challenge(ABBフォーミュラEレース・アット・ホーム・チャレンジ)』の第5戦から、ダニエル・アプト(アウディスポーツ・アプト・シェフラー)を「スポーツ上の不正行為」で失格にすると発表した。


 23日に開催されたフォーミュラEレース・アット・ホーム・チャレンジの第5戦でアプトはトップ争いを繰り広げ3位でフィニッシュをした。しかし、アプトはレース前の練習走行では顔を物で隠し、レース終了後のトップ3インタビューでも姿を表さず、カメラはオフにされドライバー画面は真っ黒のままだった。


 そしてレース中にアプトと順位を争い、最終的に2位でフィニッシュしたストフェル・バンドーン(メルセデス・ベンツEQ・フォーミュラEチーム)は、「ダニエル(アプト)が自らマシンを運転したわけではないのに、すべてを台無しにしてしまったのだから、ここでは本当にハッピーではない。バカげている」とアプトがレースに参加していないことを感じ非難していた。


 これを受けフォーミュラEはレース後に調査を行い、アプト本人がこのレースには参加しておらず、別のシムレーサーがアプトだと偽りレースに参加していたことが発覚した。


 フォーミュラEは5月24日にレースの最終結果を公開し、アプトは「スポーツ上の不正行為」で第5戦の失格および、これまでのフォーミュラEレース・アット・ホーム・チャレンジで獲得したポイントの剥奪、慈善団体へ1万ユーロ(約117万円)の寄付を行うという裁定が下された。


 同時に声明も発表され、アプトは「土曜日のレース中に外部の助けを呼んでしまったことについて、フォーミュラE、ファン、チーム、そして仲間のドライバーたちに謝罪したいと思う」と自分の行動を謝罪した。


 また、バーチャルレースを真剣に考えていなかったことも認め、「私は(フォーミュラEに参戦するプロレーサーとして)すべきことを真剣に受け止めていなかった。このバーチャルレースにはフォーミュラEがどれだけの努力をしてきたかを知っているので、今回のことは特に残念に思う」


「私の行動が後味の悪いものになってしまったことは承知しているが、決して悪意があったわけではない。もちろんレースからの失格を受け入れ、1万ユーロを慈善事業に寄付する」


 そして、アプトの変わり身としてレースに参戦していたシムレーサー、ロレンツ・ホーリングにも処分が下され、フォーミュラEレース・アット・ホーム・チャレンジのシムレーサーやゲーマーで争われる“チャレンジ”ラウンドの失格、および今後の参戦が禁止された。

バーチャルレースではバンドーンとアプトが白熱のトップ争いを繰り広げていたが、アプトは別のドライバーだった


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