横浜FC小川慶治朗「走ることが役割」今季初弾で牽引【J1柏戦直前取材】
2025年5月25日(日)9時30分 FOOTBALL TRIBE

横浜FCは5月25日に開催される2025明治安田J1リーグ第18節柏レイソル戦(ニッパツ三ツ沢球技場)を前に同24日囲み取材を行った。
5月17日にレモンガススタジアム平塚(神奈川県)で行われた湘南ベルマーレ戦では、FWルキアンの得点や粘り強い守備が光り、チームは1-0で勝利。さらに21日にはYBCルヴァンカップ1stラウンド3回戦で町田ゼルビアと対戦し、1点ビハインドのなか後半途中から投入されたFW小川慶治朗が今季公式戦初ゴールで同点に追いつき延長戦へ。延長戦でも町田の攻撃を凌ぎ、勝負はPK戦へとなだれ込んだ。最終的に1-1(PK3-1)で町田を撃破するなど、公式戦2連勝でチームの調子は上向いている。
今季初ゴールを決めた小川だが、シーズン序盤では出場機会が限られていた。しかし、直近のリーグ戦では途中出場ながら3試合連続で出場している。取材では、町田戦の振り返りや次節柏戦への意気込み、30歳を超えてもスピードが衰えない秘訣などについて小川に訊いた。

チーム内競争が日々の成長に
ー町田戦を振り返っていかがですか?
小川:先制されて中々厳しい戦いになるのかなと思ったんですが、チームとして最後のところはやらせないような守備を集中しながら出来ていたと思います。点を取らないと負ける状況で投入されて、上手く粘り強く守ったカウンターで自分が点を取って同点に追いつくことが出来ました。そのまま(延長戦も)お互いに決定機がありましたけど、PK戦にまでもつれ込みながら勝つことが出来たので嬉しかったです。
ー途中出場で同点ゴールを挙げ、持ち前のスピードも目立っていました。コンディションや試合勘の心配などはいかがですか?
小川:今シーズン中々長い時間試合に出ていなかったので、試合が終わってからの疲労感は感じましたが、試合に入る良い準備もできています。試合勘に関しても、出場したら戻ってくると思いますね。町田戦もすんなりとゲームに入ることが出来ていますし、それがゴールという良い形に繋がったのかなと思います。そういった意味では日々の練習から良い競争が出来ているので、日々成長をしているのかなと感じます。
ー昨年も初得点を挙げてから2試合連続ゴールなど、この時期は勢いづいていたと思うのですが、その辺りはいかがですか?
小川:やっぱり攻撃の選手なのでゴールを狙っていますが、この前の試合も得点できて嬉しい気持ちがあります。1点に満足せず、謙虚に学ぶ姿勢で自分の役割について見つめ直していきたいです。そこを見失わないように日々やっていきたいと思います。

チーム一丸となって結果を
ー好調の柏レイソルについての印象やどのように戦っていくか教えてください。
小川:レイソルはボールを持つのが上手い印象です。チーム(横浜FC)は公式戦で連勝できていますし、その中で粘り強い戦いがしっかり出来ています。レイソル相手だと、より粘り強い戦いが必要になってくると思います。守る時間は長くなると思いますが、粘り強く戦ってまずは失点をしない。そこは共通意識として皆持っているので、どんな戦い方であっても結果を求め、チーム一丸となってやるだけかなと思っています。
ー最近のゲームでは前線の大きい選手を活かして小川選手が前進するようなプレーが印象的です。試合ではどのような意識を持ってプレーしていますか?
小川:やっぱり走ることが自分の役割だと思っています。最近リーグ戦では、残り10分〜15分でチームがリードしている状況で出ることが多かったので、攻撃のチャンスを窺いながらまずは押されてる状況の中で押し返すというところが自分の役割だと思っています。その為にひとつひとつのスプリントが大事ですし、守備でラインが下がっている所を押し上げる為のスプリントを意識して試合に入っています。攻撃のところでも前線でルキアンが頑張ってくれているので、その背後を走ることによって相手のDFラインも戸惑いますし、うまくスペースが空いたところに走ることを意識しながらプレーしています。
ー町田戦での得点シーンですが、今シーズン初めてといって良いくらい綺麗なロングカウンターが決まったと思います。その辺りチームとしてはどう感じていますか?
小川:スピードに乗ってカウンターを仕掛けると相手は嫌だと思うので、そこはチームとして常に狙っているんですが、守る時間が長いと中々そこまでできないんですよね。最近は守る時間が長い中でゴール前を固めることもあるんですけど、町田戦の得点シーンのような場面を出していくことで相手の脅威になって押せ押せムードでは無くなってくると思います。僕に限らずチームとしてあのような裏への抜け出しはやっていけると良いかなと思います。町田戦のように裏へ抜け出すシーンでゴールが奪えると、もう少しウチのペースで試合を運べると思うので。やっぱりスプリントでゴールに向かうことは改めて大事だと感じました。

30歳を過ぎてなおスピードが衰えない理由
ー30歳を超えてもスピードが衰えませんが秘訣などはありますか?
小川:30歳超えて疲労の部分と常に戦っているので、練習でどうこうよりも疲労回復に力を入れています。疲労回復に関してはチームのトレーナーさんに手伝ってもらっていますし、家族にも食事の栄養面をサポートしてもらっています。自分でも睡眠やケアなどに気を遣っていますね。
ー小川慶治朗選手と言えば長渕剛さんファンとして知られていますが、試合前のルーティンとして聴いている曲などはありますか?
小川:長渕剛さんの曲はもちろん聴いていますが、どの曲と言われても選べないので(笑)友達に好きな曲を聞かれても「奥が深いから。語りだしたら止まらないから」と言っています(笑)試合の時はいつもシャッフルで聴いていますね。「こういう歌詞だったんやな」といった気づきもありますね。