タイソンが「凶悪」と認めた井上尚弥の規格外のパワー。怪物たる所以に英メディアも脚光「才能と驚異的な力はボクシング界でNo.1」

2023年5月27日(土)12時23分 ココカラネクスト

各階級の猛者たちと並び称される井上。その理由はズバリ、圧倒的なパワーにある。(C)Getty Images

 昨年12月に行なわれたWBO世界バンタム級王者ポール・バトラー(英国)を破り、史上9人目、日本人として初の4団体統一を果たしたプロボクシングの井上尚弥(大橋)。世界で「怪物(モンスター)」と恐れられる彼の強さを確固たるものにしているのは、並外れたパンチ力だ。

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 数多の名手たちが屈してきたパワーは、もはや階級の垣根を越えて認知されている。過去2度の激闘を演じたフィリピンの天才ノニト・ドネアは「間違いなく私が戦った中で最高の選手」と称えれば、元世界ヘビー級王者のマイク・タイソン(米国)は「あいつは凶悪だよ。まさにモンスターだ。どんな相手でも簡単にやっつける」と激賞している。

 165センチの身体に詰まった井上の規格外のパワーは、現役戦士たちと比較しても屈指のレベルだ。

 現地5月25日に英スポーツ専門ラジオ局『talk SPORT』は「相手の肋骨をへし折るほどの純粋な力を持った“ワンパンKO”アーティストたち」と銘打った記事を掲載。ヘビー級のデオンテイ・ワイルダー(米国)やライトヘビー級のアルトゥール・ベテルビエフ(ロシア/カナダ)、スーパーフェザー級のガーボンタ・デービス(米国)などを厳選したなかで、井上をピックアップし、「その才能と軽量級で見せつける驚異的なパワーは、このスポーツのNo.1だ」と絶賛した。

 昨年6月に米ボクシング老舗誌『The Ring』のパウンド・フォー・パウンドに日本人で初めて1位に選出された井上。『talk SPORT』はそうした実績をふまえたうえで「イノウエは一撃でライバルを止めるのではなく、猛烈なパンチの連打でライバルを止めることが多い」と指摘。2018年5月に対戦して1回KO負けを喫した英国人戦士ジェイミー・マクドネルのコメントともに、賛辞を続けている。

「かつてイギリスが誇る世界チャンピオンだったマクドネルは、イノウエと対戦するまで32戦で一度もノックアウトされたことがなかった。しかし、彼はたった2分でKOされたのだ。マクドネルは後年にこう語っている。『あいつのパワーは本物だった。当たった瞬間に大きな衝撃音がしたにもかかわらず、全くパンチが見えなかった』と」

 来る7月25日にはスティーブン・フルトン(米国)とのスーパーバンタム級での初陣を控えている。相手は当代屈指の実力を誇るとされるカリスマだが、井上はいかに攻略法を見出し、世界最強水準の強力な一撃を見舞うのか。大一番でのパフォーマンスに対する興味は尽きない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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