【巨人】球界レジェンドOBからも心配される主砲・岡本和真レフトの「副作用」とは

2023年5月27日(土)12時4分 ココカラネクスト

今春のWBCにも出場、世界一に貢献した岡本和真(C)Getty Images

 一塁手の中田翔復帰に伴って巨人が新シフトにチャレンジしている。

 守備がいいドラフト4位ルーキーの門脇誠を引き続き、サードに起用。それに伴って、岡本和真をレフトに起用している。

【動画】24日のDeNA戦、主砲・岡本和真は2回にリーグトップに並ぶ9号を放った

 一方、この守備隊形には一部巨人OBの間から懸念の声が出ている。

 元巨人監督で野球評論家の堀内恒夫氏が26日、自身のブログを更新。その中で中田の復帰戦となった25日の試合を見ていて、「2つ気になることがあった」とした。

 ひとつは、右太もも裏肉離れから3週間のスピード復帰となった中田の状態に関して。25日の試合は「6番・一塁」で先発出場し、安打も出た試合となったが、「太もも肉離れから超人的な回復力で戻ってきたって言うけれど昨日の動きをみた感じでは焦らず、もう少し様子を見てやった方がいいんじゃないかと思ったよね」と指摘。

 実際に25日、26日の試合とも中田は途中交代しており、万全の状態に戻るには今しばらく時間が必要なようだ。

 さらに「門脇はいい選手だ」とサードを守る門脇の守備力を認めながらも、岡本和がレフトを守っていることについて、「でもね、岡本は今巨人の4番であり巨人の顔だからね。門脇うんぬんじゃなくて中田がファーストに戻ったのなら岡本はサードに戻る。俺はそう思ったけどなぁ」と自身の思いをつづる場面もあった。

 巨人軍の「4番・サード」といえばかつては長嶋茂雄氏(現終身名誉監督)、原監督も守った伝統あるポジション。その系譜を継ぐ選手として岡本和は多くの期待を集めるだけに、球団OBとして複雑な思いものぞかせた。

 また慣れないポジションを守る上での「副作用」も心配されている。

 25日の試合では2回1死二塁でDeNA山本祐大の左飛を捕球後、慣れないポジションの影響もあったのか、送球が遅れ、二塁走者の京田陽太にタッチアップで三塁進塁を許す場面があった。

 この試合では、岡本和が守るレフト方向に多く打球が飛ぶ場面も見られた。かつて守備難のウォーカーを狙ったように、今後慣れないポジションの岡本和を狙い撃ちする「岡本シフト」を各球団が敷く可能性もあり、好調な主砲に守備面でプレッシャーをかけることも予想される。

 原監督はコンバートに関して岡本和ともしっかり話し合いをしたと明かした上で「監督としては、サードもファーストも、そして外野もという選手がいてくれる。しかも、それが看板選手であり4番バッターだという部分では非常に心強い」とフォア・ザ・チームの姿勢を率先して示している4番打者に感謝の気持ちを惜しまない。

 上向きとなってきた打線を最大限生かすための「最適解」はどれとなるのか。今後も試行錯誤しながら、チームを前に進めていく。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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