「ポッカリ穴が開いた感じ」 畑岡奈紗、西村優菜もレクシーの突然の引退に驚き

2024年5月29日(水)10時41分 ALBA Net

レクシー・トンプソンは全米女子オープン開幕前に今季限りでの“引退”を表明した(撮影:ALBA)

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<全米女子オープン 事前情報◇28日◇ランカスターCC(ペンシルベニア州)◇ 6583ヤード・パー70>

今年が18回目の出場。「私のキャリアのすべてが始まった場所」という大会で、レクシー・トンプソン(米国)は今季限りでの現役引退を表明した。メジャー1勝を含むツアー11勝を誇る29歳の決断。練習ラウンド後に開かれた記者会見では、「ゴルフは5歳のときから私の人生だった。このスポーツは私に多くのことを教え、多くの友情や人間関係を築いてくれた。これからの人生が楽しみ」など、今の心境を語った。


初めて全米女子オープンの芝を踏んだのは2007年。予選会を突破し、大会最年少となる12歳4カ月で本戦出場を果たした。“天才少女”は、15歳だった2010年にプロ転向。11年の「ナビスターLPGAクラシック」でプロ初優勝を挙げると、14年の「クラフト・ナビスコ選手権」(現・シェブロン選手権)でメジャー初タイトルも獲得した。屈指の実力と人気を兼ね備えるトッププロとして、長年ツアーを支えてきた。

「フルタイムでの出場は今年が最後」という言葉もあったため、スポットでの参戦を期待する質問も出たが、レクシーは「いまは一日一日を大切に過ごしている。いくつかの大会に出場するのかという質問には、今はイエスともノーとも言うつもりはないわ」と答えるにとどめた。そして「ゴルフ以外の人生も楽しみ」と笑みを浮かべる。

最後の優勝は19年の「ショップライトLPGAクラシック」で、昨季はポイントランキング79位でなんとかシードを確保するなど、近年は苦しい時間を過ごしてきた。今季はここまで6試合に出場し直近の3試合含む4試合で予選落ち。一時は手の故障にも悩まされたが、これについては「信じられないほど良くなっている。痛みもなくスイングできている」ともいう。ただ、もどかしい結果が続いていることについては「望んでいたものではなかったけど、それが人生において私が今置かれている状況なの」と達観している。

まだ29歳ながら、15歳から始まったキャリアは長い。今後について、選手としては9月に行われる米欧ツアー対抗戦「ソルハイムカップ」に出場することを熱望。そして“人”としては、「フィットネスに夢中だから『Lexi Fitness』のアプリをすぐに立ち上げたいわ。あといつか家族を持ちたい。ゴルフしか知らない人生だった。だから、ほかのことを楽しめるようになるのはいいこと」ということを期待する。

このニュースを耳にし、会場に居た多くの人々が驚いた。ラウンド中だった畑岡奈紗は、キャディからその情報を聞いた。「最初、(レクシーが)今週で終わり(引退)みたいなことを言われて、『えっ』と思って。どっちにしてもびっくりです。21年にドウ(ペアマッチのグレート・レイクス・ベイ招待)に一緒に出られたのはすごくいい思い出。本人にしかわからないけど、もう少し続けてほしかったという気持ちはもちろんあります」と、その引退を惜しむ。

西村優菜は、このニュースを聞いたとき「エーッ」と驚きの声。そして、「なんかポッカリ穴が開いた感じ。私も1、2回一緒にプレーしたことがあったけど、最初はオーラもすごいから怖いひとなのかな? と思った。でもとてもやさしいし、ファンに対する対応もいつも素晴らしいと思ってました。プレースタイルは真逆だけど、“ひと”としてすごく尊敬できるし、自分にも影響を与えてくれたと思います」と、思うところを話した。プロも驚くほど、この“引退”は重い。

「私は自分の人生にとても満足している。この決断がどこへ導いてくれるのか」。レクシーはセカンドキャリアにも期待を込める。ただ一区切りをつけるのは、今シーズンが終了した時。いまはギャラリーの記憶に残るようなプレーを見せ、残り試合のカウントダウンをスタートさせたい。(文・間宮輝憲)


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