大坂なおみが全仏初戦で苦しんだ原因。「すべてが新しいことばかり」

5月29日(水)18時18分 Sportiva


ローランギャロスのセンターコートで初勝利を挙げた大坂なおみ

 大坂なおみのグランドスラム第1シードとしての初勝利は、思いのほか難産となった——。

 全仏テニス(ローランギャロス)1回戦で、大坂(WTAランキング1位/5月27日づけ、以下同)は、アンナ カロリナ・シュミエドロバ(90位・スロバキア)に0−6、7−6、6−1で、逆転勝ちを収めて2年連続で2回戦に進出した。

 苦しんだ理由としては、大坂が今回の全仏で初の経験が多いことに関連する。世界1位として、グランドスラムで第1シードを獲得し、センターコート「コート フィリップ・シャトリエ」に立った。

 そして、世界ランク1位の呪縛が、プレーの硬さにつながっていた。

「誰でもグランドスラムの1回戦で負けたいと思わないでしょ。ただ私は、自分の名前の隣に並ぶ数字(ランキング)をあまりにも考え過ぎていました」

 全仏1回戦の第1セットで、「今までの人生で最もナーバスになった」と言う大坂は、全仏前のローマで発症した右親指付け根周辺の痛みに悩まされることはなかったものの、フットワークもおぼつかないまま単調なミスを重ねていった。

 加えて、ハードコートなら決まるはずのパワーショットが、スピードが減速されるレッドクレーでは決まらず、ことごとく相手に返球された。その結果、決め急いでしまい、ミスが続いた。

 結局、第1セットは、セカンドサーブでのポイント獲得率が0%。大坂は1ゲームも奪えずにわずか20分で先取された。

 第2セット第4ゲームに、雨による8分の中断があったものの、流れを変えることはできなかった。大坂は第9ゲームをブレークされ、4−5と追い詰められると、ベンチでタオルをかぶって首を垂れた。

 しかしその後、シュミエドロバは世界1位からの勝利を意識しすぎたのか、第10ゲームからミスを連発する。

 一方、「全力で走って、すべてのボールを打ち返そうと心がけた」と言う大坂は、絶体絶命の第10ゲームでブレークバックに成功。

 5−6で迎えた第12ゲームでは、30−30から再びブレークバックし、終始ポイントで先行できたタイブレークも制してセットオールにした。

 第1セットではファーストサーブの確率が53%、ミスが13本。第2セットではファーストサーブの確率が60%、ミスが24本。大坂は第2セットまで、ミスの多いテニスによって苦しい展開を強いられたが、ファイナルセットではファーストサーブの確率が80%に回復し、ミスは4本に抑えた。

 また、シュミエドロバのセカンドサーブに対しては、ベースラインの内側に入ってリターンポジションを取って、プレッシャーをかけ、ラリーではショートクロス気味の角度をつけたショットを効果的に使った。

 足が動き始めて、本来のクオリティーが発揮できれば、地力に勝るのは大坂であり、ファイナルセット第2ゲームから6ゲーム連取で勝負を決めた。

 大坂は2回戦で、ビクトリア・アザレンカ(43位、ベラルーシ)と対戦する。アザレンカは、2012年と2013年の全豪オープンチャンピオン。対戦成績は、1勝1敗で、元世界ナンバーワンでもあるアザレンカを大坂は警戒する。

「最近、彼女はとてもいいプレーをしています。きっと、今年最もタフな試合のひとつになるはず」

 グランドスラムでも、楽しむことを心がけている大坂は、立ち上がりこそ数字の呪縛にがんじがらめになってしまったものの、「1回戦で勝利を拾うことができた経験を糧にしていきたい」と誓う。

「今、私が経験していることすべてが、すごく新しいことばかりです。今のポジションは経験したことがないことですからね」

 大坂は、第1シードの重みを噛みしめながら、グランドスラムで2連勝している世界1位の力をパリでも示そうとしている。

Sportiva

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