「通算成績争い」からも目が離せない交流戦、勝利数はベテラン左腕2人、打率はともにメジャー帰りの好打者2人に注目

2023年5月30日(火)13時45分 ココカラネクスト

現役最年長選手としても知られる石川(C)CoCoKARAnext

 セ、パ交流戦が30日に開幕する。各チーム、異なるリーグの全6球団と3試合ずつ、計18試合の戦い。勝率1位球団には優勝チームとして賞金3000万円が贈られる。DH制は従来通り、パ・リーグ球団が主催の試合でのみ採用される。

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて中止となった2020年を除き、2005年の第1回から過去17回開催されてきた。うち、パ・リーグが14回の勝ち越しと圧倒的な強さをみせてきた。だが、最近2回はセ・リーグ球団が勝ち越し。勝率1位球団も2018年と昨年はヤクルトで、ここにきてセ、パの実力格差は埋まってきているようにも映る。ペナントレースの行方にも大きく影響を与える交流戦の、今年の見所を探っていきたい。

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 オールドファンにとって見逃せないのが、交流戦通算最多勝争いだ。ヤクルト・石川雅規が歴代最多の27勝、ソフトバンク・和田毅が26勝、中日・涌井秀章が25勝と1勝刻みで現役の先発ローテーション投手が名を連ねる。

 現役最年長43歳の石川は、交流戦開幕となる30日の日本ハム戦に先発する。勝てば数字を28勝に伸ばし、歴代最多の座を維持するのに大きく前進する。各投手、交流戦期間中の先発回数は、ローテーション通りなら多くて3度。石川の場合は登板後に登録抹消を繰り返して間隔を空けて投げており、今年の登板チャンスは2試合とみられる。

 1学年下の和田は6月2日の広島戦に先発を予定している。こちらは現役最後の松坂世代。24日のソフトバンク戦ではNPB通算2000投球回を達成した。今季は4勝1敗、防御率2・73と順調に勝ち星を伸ばしており、球速を若い頃と比べて上げているところが驚異的だ。

 2人は高校時代、夏の甲子園でも投げ合った。ベテラン左腕同士の維持が交錯する通算勝利数争いは、今年も交流戦の風物詩として見逃せない。
 打者では通算打率争いが面白い。NPBでは交流戦通算打率の算出基準を、通算600打数以上と定めている。こちらは歴代トップがヤクルト・青木宣親で・332、次いで広島・秋山翔吾が・330、楽天・鈴木大地が・329と現役選手がベスト3を占めている。

 新型コロナウイルスの特例2023適用選手として登録抹消されていた青木だが、30日の開幕戦から復帰予定。チームは10連敗中でセ・リーグ5位と苦戦が続くが、石川とともにベテランの力で巻き返しを図りたい。

 日本球界復帰初年度だった昨季は苦しんだ秋山は、移籍2年目の今季になり本領を発揮している。ここまでリーグ2位の打率・361というハイアベレージ。二塁打12本、三塁打5本と長打も多く、2本塁打ながらOPS・914でリーグ3位の数字を残す。広島移籍は昨年6月末で、すでに交流戦は終わっていた。公式戦では初めて実現する古巣・西武との対戦も含めて、かつてパ・リーグ最強のヒットマンとして鳴らした時代に名勝負を繰り広げてきた投手たちとの対戦は必見だ。

 2021年のオリックスなど、交流戦を機にチームが勢いづき、リーグ優勝につながることもある。データの少ない相手に大型連勝や大型連敗も起こりやすい。出遅れたヤクルト、中日、独走気配の阪神など、各チームの勝敗ももちろん。ベテランたちの矜持が光る通算成績争いにも注目してほしい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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