横浜FM、クラブ史上初のJ2降格危機を救う補強候補5選【J1リーグ2025】

2025年5月30日(金)18時0分 FOOTBALL TRIBE

松村優太(左)伊藤涼太郎(中)オナイウ阿道(右)写真:Getty Images

まだ一度もJ2降格を経験したことのない名門チームが苦境に立たされている。


Jリーグ発足時(1992年)の10チーム、いわゆる“オリジナル10”の一角である横浜F・マリノス(現・勝ち点11)は5月29日現在、2025明治安田J1リーグで最下位に沈んでいる。試合消化数にばらつきはあるものの、残留圏ギリギリの17位に位置するFC東京との勝ち点差は「8」である。


ここまでの総得点数は「15」で、これはファジアーノ岡山(現12位)、アビスパ福岡(現14位)と並び15位タイの記録だ。総失点数はガンバ大阪(現11位)、名古屋グランパス(現16位)と同じ「26」でリーグワーストの18位タイ、得失点差に至っては「-11」とリーグワーストで、今シーズンの深刻な低迷を象徴する数字だ。


この状況を打破すべく、今夏緊急補強に乗り出す可能性は高い。優先順位が高い補強ポジションは、5月24日に負傷離脱が発表されたFW宮市亮が務めていた左ウィング、ロングボールを収めることが出来るセンターフォワード、前線へのパスを供給できるセンターバックが候補となってくるだろうか。ここでは、現実路線で補強がありそうな5選手をピックアップしていく。




伊藤涼太郎 写真:Getty Images

伊藤涼太郎(シント=トロイデンVV)


1人目はシント=トロイデンVV(ベルギー1部)のMF伊藤涼太郎。


浦和レッズ、水戸ホーリーホック、大分トリニータなど複数クラブを経て2022年にアルビレックス新潟へ移籍。当時J2だった新潟で41試合に出場し、14ゴール9アシストを記録するなど一気に才能を開花させ、翌年シント=トロイデンVVに移籍している。


セカンドストライカーやウィングバックでのプレーも可能な伊藤。シュートの上手さ、正確なパス、変幻自在のドリブルでチームの得点に絡んでいく。チームメートをも驚かせる想像力あるプレーで一目置かれているようだ。FW宮市が右ハムストリングスの肉離れ(全治6〜8週間見込み)で負傷離脱となった今、伊藤に白羽の矢が立ちそうだ。




松村優太 写真:Getty Images

松村優太(鹿島アントラーズ)


2人目は鹿島アントラーズのMF松村優太。


スピードに乗ったドリブルや守備でのハードワークなど、走力で攻守に貢献することができるのが武器。生え抜きの同選手は、昨2024シーズンに東京ヴェルディへのレンタル移籍を経てスピードと技術をさらに磨き今シーズン鹿島に復帰。


開幕当初こそスタメンでの出場が多かったが、ここ1か月は途中出場が増えており、チーム内での序列も下がってきている。完全移籍での活躍は難しそうだが、レンタル移籍で横浜FMの左ウィングに入ることがあれば、間違いなく変化をもたらすことが出来るだろう。


オナイウ阿道 写真:Getty Images

オナイウ阿道(AJオセール)


3人目はフランス1部のAJオセールに所属するFWオナイウ阿道。ナイジェリア人の父と日本人の母を持つ同選手は、持ち前のフィジカルを活かしたポストプレーや滞空時間の長い跳躍力で空中戦を制圧することが出来る。


浦和レッズからレノファ山口へレンタル移籍した2018シーズンには、J2得点ランキングで2位となる活躍で一気にブレイク。翌年、大分トリニータへのレンタル移籍を経て2020〜2021シーズン途中まで横浜FMでプレーしていた。


現体制でもDF永戸勝也やMF喜田拓也など共にプレーした選手もいることから、チームへの順応もそれほど時間はかからないだろう。夏の補強で横浜FMが獲得する選手として最適解と考える。




小林友希(セルティック所属時)写真:Getty Images

小林友希(ポルティモネンセSC)


4人目はポルトガル2部のポルティモネンセSCに所属するDF小林友希。


幼稚園からユースまでヴィッセル神戸アカデミーで育った小林は、185センチの長身を活かした空中戦の強さで存在感を放つほか、足元の技術の高さを活かした前線への正確なパスが持ち味で攻守において躍動する現代型のセンターバック(CB)である。本職はCBだがミッドフィルダー(MF)としてもプレー出来るユーティリティさも兼ね備えている。


神戸時代の2021シーズンには、スペインの名門・バルセロナ(スペイン1部)から神戸へDFトーマス・フェルマーレンが加入しているが、そんな中でも小林は22試合に出場している。翌2022シーズンも32試合に出場するなど、正真正銘、神戸のレギュラーとして活躍した。その後はスコットランドのセルティックに移籍したが出場時間が限られ、2024年8月から現クラブに在籍している。




角田涼太朗 写真:Getty Images

角田涼太朗(KVコルトレイク)


5人目は横浜FM在籍経験があるKVコルトレイク(ベルギー1部)所属のDF角田涼太朗。


身長185センチで対人能力や足元の技術の高さに定評があり、左利きの大型CBとして注目されていた門田。2021シーズンに横浜FMでプロキャリアをスタートさせ、1年目こそは1試合0ゴールに終わっていたが、2年目以降は徐々にレギュラーとして台頭し、日本代表に選出された経験も持っている。


成長著しい25歳が、苦境に立たされる古巣に手を差し伸べることとなるのか。今後の動向に注目していきたい。

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