G大阪に新加入のMF安部柊斗「サポーターの熱さ、スタジアムの凄さも移籍の決め手」

2025年5月30日(金)15時16分 スポーツニッポン

 G大阪にベルギー・RWDモレンベークから移籍加入したMF安部柊斗(27)が30日、大阪・吹田市のクラブハウスで取材に応じた。背番号は「13」に決まった。

 ——G大阪では練習を始めている?

 「3日前から。まだフルメニューはまだです」

 ——雰囲気とかどんな感じですか?

 「意外とそんなコテコテな関西弁はあんまりないなっていう印象で。選手も半分ぐらいしか関西人がいないって言ってたんで、僕がイメージしていた大阪とはちょっと違ってた。自分的には良かったです」

 ——警戒していた?

 「関西弁が苦手なので(笑い)。グイグイ来られるのが苦手なんですけど。雰囲気的には良かったですし、逆に入りやすかったです。参加して3日目ですが、徐々にコミュニケーションが取れてきています」

 ——黒川選手とは大学選抜で一緒ですね。

 「そうですね。僕はまだ家とか何にもないので、ホテル暮らしなんですけど、(黒川)圭介が送り迎えしてくれています。ガンバ(移籍)の情報がちょっと世に出てきた時に圭介からも連絡が来て、事前にはやり取りしていた。彼の存在は自分の中で大きいです」

 ——「ボックス・トゥ・ボックス(自陣のペナルティーエリアから敵陣のペナルティーエリアまで豊富な運動量で支えるMF)」は今のガンバで一番必要とされているポジションだが。

 「『ボックス・トゥ・ボックス』であったり、強度の高いプレーを90分間できるというのが自分の強みですし、そこを評価して獲得してくれたと思うので。そこは存分に出していかないといけないですし、自分もそういったプレーでチームに貢献したいなと思います」

 ——ベルギーに行ったから変わったプレーは?

 「より強度が出たと思います。向こうの練習はかなりキツくて、筋力トレーニングとか毎日やってるんで。パワーアップは自分の中でできたかなというのは正直あります。また、精神力だったりそういった部分もついてきたかなと思います。激しさとか、そういった部分は向こうでしか学べない。ファウルぎりぎりのプレーばかりなので。こっちではファウル取られちゃうかもしれないですけど、そこは自分の中で見極めて正当にボールに激しくコンタクトしていけたらと思います」

 ——ガンバ加入を決めた理由は?

 「ベルギーに2年いて、1週間に1試合しかないサイクルを繰り返した2年間だったので刺激が足りなかった。今回、ガンバはACL2にも参加するということで試合数が増える。自分は試合をやりたい選手なので、そういったところは一つの決め手かなと思います」

 ——向こうのシーズンが終わったばかりで帰ってきて、またJリーグで戦うのは大変だと思うが?

 「あまり休みはいらないと思っているので、自分の中では。どっちかというと動きたい選手なので、連戦でも自分らしさを出せるかなと。疲れとかは特にないですし、今年で28歳。今までの中で一番動けている感覚が自分の中にある。連戦であろうが、自分はしっかりケアすればいけるかなと」

 ——ヨーロッパに残ってという選択肢はなかったのか?

 「第一は海外でこの夏探すというのもあった中で、ガンバさんは僕が最初“海外で探してます”と言っていた中で声をかけてくれた。そこは熱心ですごいなと思って時分の中でも響いたので、早めに決断しちゃいました」

 ——FC東京のアカデミー出身。FC東京という選択肢もあったのでは?

 「自分を育ててくれたクラブなので挑戦したい気持ちもある中で、海外で結果を出せずに悔しい気持ちで帰ってきた。自分の中で何かしっくりこなかったし、また新しいチームで挑戦して海外で得たものをガンバに捧げようかなという気持ちになったので、ガンバを選択しました」

 ——海外の2シーズンうまくいかなかった部分は?

 「1年目は2部に落ちてしまって、2年目も最後の最後で昇格できずという結果は悔しかったですし、自分のプレーも1年目は本当に何も通用しなかったというのがあって。2年目はある程度いけたんですけど、ゴールとかアシストは出せずに本当に悔しかった。そういった目に見える結果を出せなかったのが、悔しく終わってしまった感じです」

 ——ガンバしか選択肢がないわけではなかったと思うが。

 「もちろん、他のクラブからも声を掛けていただいたんですけど、やっぱり日本の中ではガンバは本当にビッグクラブなので。そういったところにも引かれました。あと、スタジアムのガンバ大阪サポーターの熱というか、圧力というか。このスタジアムでプレーできるのはすごい楽しみです。ファン、サポーターの熱さとかスタジアムの凄さとかも一つの決め手でした」

 ——ガンバのサッカースタイルは気になった?

 「ポヤトス監督とは入団する前に話をさせていただいた。その時に「俺はより良くお前のことを使えるよ」とか、『もっと強く、もっとうまくポジションを取れるところを教えてあげる』とか。本当に自分がこのサッカーで成長できるなって感じたので、そこもちょっと楽しみです。監督はスペインの方なのでポジショニングを大事にしていると思います。昨日も個別ミーティングで攻撃、守備のやり方とか最初のさわりのところだけですけど、話してくれて。その中で自分から質問したり、こういう時はここに動いたりとか的確な指示をくれた。自分のプレーを存分の出して欲しいという前提の上で話されていたので、まだまだ成長できると思います」

 ——ポジション争いに加わることになる。

 「素晴らしい選手ばかりなので、競争し合えたらお互いに刺激になる。選手によって持ってるものは違うので、その選手のいいところを見ながら、その選手のいいプレーを盗めたら、本当にMFの中で良い競争ができる。互いにリスペクトを持ちながらやっていきたいと思います」

 ——黒川選手以外には接点があった選手はいない?

 「(鈴木)徳真君だけですかね。大学選抜で一緒でした。言語が通じるので。ベルギーに行った時よりは緊張しないですね」

 ——大阪の暮らしは?

 「東京より暑いというのは聞きました。でも、自分がいいプレーできれば気持ち良く普段の生活も過ごせると思うので、本当にピッチ上のプレー次第。自分自身の問題かなと思います。今は僕、別(メニュー)でやっている部分があるので全部にはまだ参加してないんで。コンディション上げて合流したら中でコミュニケーションを取っていこうかなって思います」

 安部の背番号は「13」に決定。ダニエル・ポヤトス監督(46)は「安部はFC東京の頃から知っていた。ボックスからボックスまでしっかり走れる選手でテクニックも高い。チームが今まで苦しめられてきたところの穴を、しっかる埋めてくれる選手になる」と期待していた。

 ◇安部 柊斗(あべ・しゅうと)1997(平9)年12月5日、東京都日野市出身の27歳。中学からFC東京の下部組織でプレー。明大では総理大臣杯を2回、関東大学リーグと全日本選手権を1回制覇した。19年から特別指定選手としてFC東京でJ1デビュー。23年7月にベルギー1部のRWDモレンベークに移籍して28試合に出場。クラブは2部に降格したものの、24−25シーズンも中心選手としてプレーを続けて28試合に出場した。5月27日にG大阪移籍が発表された。

スポーツニッポン

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