アジア競技大会の東アジア予選に臨むウイイレ日本代表が決定! 世界王者SOFIAと17歳レバ

2018年5月31日(木)10時22分 サッカーキング

勝利したSOFIA(左)とレバ(右)の表彰式、最後は紙吹雪が舞った

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 今年8月にジャカルタ・パレンバンで開催される第18回アジア競技大会のデモンストレーション競技である「eスポーツ(エレクトロニック・スポーツ)」。5月27日、東京のLFS(ルフス)池袋esports Arenaで、その競技種目のひとつである「ウイニングイレブン2018」(以下、ウイイレ)の日本代表決定戦が行われた。試合形式はエキシビジョンマッチ。時間は10分で、同点の場合は延長とPK戦が行われるレギュレーションだった。

 オンラインとオフライン予選、さらにプロ12名を加えた総勢63人が参加した前日までの予選を勝ち抜いたのは、レバ(相原翼)、かつぴーあ(井上克洋)、あると(大西将統)、SOFIA(杉村直紀)の4選手。この日、「レバ対かつぴーあ」、「あると対SOFIA」の2試合が行われ、勝利したレバとSOFIAが、日本代表として東アジア予選に臨むことが決まった。日本、韓国、北朝鮮、中国、台湾、香港、マカオ、モンゴルとの間で2枠が争われる東アジア予選を勝ち上がると、本大会出場が決まる。

 第一試合の「レバ対かつぴーあ戦」では、両者ともにアーセナルを選択。駆け引きを得意とするかつぴーあ相手に、開始早々にレバが先制点を挙げて相手の出鼻をくじくと、さらにはセットプレーで追加点を挙げて2点をリード。試合を優勢に進めながらもう1点を加え、3−0で前半を折り返した。後半、かつぴーあは得意とする5バックの陣形を崩して4トップに変更して立て続けに2点を返したが、一方のレバもDFを8枚にしてピンチを凌ぎ、カウンターから2点を決めて5−2でタイムアップ。相手の反撃に遭いながらも冷静に試合をコントロールしたレバに軍配が上がった。

 第二試合の「あると対SOFIA戦」は、乱打戦となった第一試合と異なり、両者がにらみ合うような緊張感溢れる展開が続いた。この試合でも双方ともにアーセナルを選び、フォーメーションも互いが4−3−3を敷いたことでミラーゲームの様相を見せたが、最終的にはウイイレの現・世界王者であるSOFIAが、試合巧者ぶりを見せつけた。前半、相手のパスミスを見逃さずに先制ゴールを奪ったSOFIAは、その後もパスを回しながらじわりじわりと相手を追い詰め、後半に個人技で追加点を挙げて、2−0で勝利した。意外性のあるパスをたびたび繰り出したあるとだが、チャンスはことごとく潰され、「いったい誰がSOFIA選手を倒せるのでしょう」と、お手上げの様子だった。

 第一試合で勝利したレバは、競技歴わずか3年という17歳。「この勝利に満足することなく、東アジア予選で結果を残せるようにがんばりたい。今日から日本代表としての自覚を持って戦いたい」と、勝って兜の尾を締めた。第二試合で勝利したSOFIAは、今回勝ち上がった4選手のなかで唯一のプロ。「目標はこの試合ではなくてアジアの舞台で勝ち上がること。負けていった選手たちの分も背負って、アジアの頂点を目指したい」と、自信たっぷりに語った。二人には試合後、JeSU(日本eスポーツ連合)の岡村秀樹会長より記念プレートが授与された。

 アジア競技大会のeスポーツの種目はウイイレのほかに、「クラッシュ・ロワイヤル」、「Star CraftⅡ:Legacy of the Void」、「ハーフストーン」、「リーグ・オブ・レジェンド」の4タイトルがあり、この日、すべての種目の日本代表が決定した。イベントの最後には各種目の日本代表選手たちが集結し、レバとSOFIAの“ウイイレ組”も加わって、一緒に写真に収まった。

 eスポーツは2022アジア競技大会の正式種目になることが決まっており、今後、飛躍的に競技人口が増えていくことが期待されている。岡村会長は「この選考会は,そこに向けてのファーストステップ。日本のeスポーツをいかに普及・発展させるか、活躍の場を整備していくことに注力していきます」と、力強く宣言した。ウイイレは今回の競技種目のなかで唯一の国産ゲームであり、サッカーファンのみならず、ますます注目を集めていくに違いない。

取材・文=志原卓

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