水原騒動でもブレなかった大谷翔平のスター性 200勝の大投手も舌を巻く規格外の“胆力”「自分にうんざりするぐらいだ」
2024年6月1日(土)18時0分 ココカラネクスト

日々重圧と戦い続けている大谷。そのパフォーマンスにはレジェンドも脱帽する。(C)Getty Images
重圧にどう向き合うか。これはスーパースターに必要な能力の一つである。期待が高まるがゆえに、何よりも「結果」を求められ、必然的にプレッシャーは増大していく。
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そういう観点から見ても、大谷翔平(ドジャース)は他のスーパースターと一線を画す。現球界で唯一無二とも言われる「二刀流」での挑戦を続ける天才もまた周囲から特大の期待をかけられ、喧騒の絶えない日々を送っているわけだが、彼は淡々とプレーをし、圧倒的な存在感を放っている。打者に専念している今季もここまで打率.326、14本塁打を放ち、38打点、長打率.607、OPS1.000とハイアベレージを叩き出している。
そんな大谷の“胆力”を百戦錬磨の大投手も称賛する。米スポーツ専門局『FOX Sports』の番組「The Herd」に出演したMLB通算200勝を挙げたレジェンド右腕、アダム・ウェインライト氏は「幼い頃からこの瞬間のために準備して来ていたんだと思う」と脱帽した。
ここ半年は大谷にとって“激動の時間”だった。昨年12月に10年7億ドル(約1015億円=当時)の歴史的契約を結んだ偉才だったが、今年3月には日本ハム時代から縁を結び、“盟友”でもあった元専属通訳の水原一平容疑者に給与口座から資金を盗用されるスキャンダルの被害に……。文字通り心の休まらない日々を送ってきた。
それでもグラウンド上で大谷はブレていない。ウェインライト氏は、番組司会のコリン・カワード氏から「騒動に巻き込まれたにもかかわらず、彼はモンスター級の活躍をしている。ドジャースへの移籍で生じたプレッシャー、そこに騒動もあった。それでも活躍していることに驚きはある?」と投げかけられ、「全くない」と即答した。
「実は僕はシーズン前に彼をMVP候補に選びたかったんだ。登板が無かったとしてもね。結局、選ばなかった自分にうんざりしているくらいだ。彼がここまで成功を収めている理由は、世界で最も才能豊かなアスリートだから」
さらに花巻東高校時代に大谷が目標を書き残していた「マンダラチャート」の存在も強調するウェインライト氏は、「大きなスポットライトを浴びるのは、まさに彼が求めていたものだ」と断言。「ロサンゼルスでのプレーにも大きなプレッシャーがあるだろうけど、国全体における最大のスターである母国(日本)のためにプレーする時の方がずっとプレッシャーは大きいと思うから平気だよ」と続けた。
メジャーのレジェンドも舌を巻く大谷の胆力。そのメンタリティーが異次元の活躍の源の一つとなっているのは、間違いない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]