【目黒記念】一切のムダはなし! まさに横山典弘の真骨頂!

6月1日(月)14時3分 SPAIA

2020年目黒記念位置取りインフォグラフィックⒸSPAIA

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目黒記念は難しい

ダービーデイを締めくくる伝統のGⅡ目黒記念。コントレイルの衝撃の二冠制覇から1時間と少し、スタンドに残る高揚感と長くのびた太陽、そのいずれも感じられない第134回目黒記念は1番人気キングオブコージの勝利で幕を閉じた。
1番人気が制したのは2012年スマートロビン以来8年ぶり、そして、ダービーデイの最終レースになった06年(11年は日程変更)以降で、たった3度しか記録されていない。これまた異例といえば異例な目黒記念だった。
騎手はベテラン横山典弘騎手。ダービーデイ最終レースになってから川田、武豊、横山典、北村友、池添、蛯名、内田博、蛯名、小牧、福永、ルメール、内田博、レーン(11年除く)と経験豊富なベテラン騎手が多く顔をそろえ、はやりの外国人騎手は2名勝っている。だが、イメージほど多くない。目黒記念には目黒記念特有の空気感というものがあり、経験豊富な騎手にプラスに働くのだろうか。

一切のムダがないからこそ馬は伸びる

それ以上に、東京芝2500mという難コースゆえではないだろうか。この距離は、2012年からは目黒記念とアルゼンチン共和国杯のGⅡ2レースしか実施されていない。ダービーの2400mから100m後ろにスターティングゲートが動いただけではあるが、それによってスタート直後の先行争いに坂が加わり、初角まで直線部分を長く走る。どうもこれがクセモノのようだ。
今年の日本ダービーは大外ウインカーネリアンが先手を奪ったが、初角を回るころにペースが大きく落ちた(11秒3→12秒9)。一方で目黒記念にはこうしたラップの落ち込みがなく、先行勢は息が入らなかった。逃げたパリンジェネシス(17着)、番手バラックパリンカ(16着)、3番手ニシノデイジー(18着)。勝ったキングオブコージは初角で後方4番手の待機策がハマった。
メインレースとは打ってかわって道中は馬群のなかで一切動かず、最後の直線でもスペースを探りながら追い出しを待つ余裕さえあった。これ以上ないタイミングで、目の前にできたスペースに入って抜け出すあたり見事なまでにムダがなく、馬に負荷がかかっていない競馬だった。
2着アイスバブルは、中団のインからキングオブコージと同じスペースに入ろうとして一歩遅れたような印象。先に飛び込めればと悔やまれるところだった。アーモンドアイがときより見せるような瞬時に、スペースに入る器用さはロードカナロア産駒の武器でもある。やや不器用で持久戦向きなアイスバブルが2年連続2着に入るあたりに目黒記念の特性が見えてくる。
ベテラン騎手優勢、トップハンデ受難の目黒記念で坂井瑠星騎手ステイフーリッシュは大健闘の3着だった。東京好走歴がなく、右回りの小回りコースに良績、先行勢壊滅のなか好位直後の積極策から3着は値千金だろう。抜け出してからその長い腕で手綱を操り、器用に右に左にステッキを持ち替えながら最後まで馬をしっかり奮い立たせる、かつてテレビ番組で時間があればレースを見直すという熱心さを披露していたひたむきな若者に最後にエールを送りたい。
ライタープロフィール
勝木 淳
競馬ライター。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』にて記事を執筆。YouTubeチャンネル『ザ・グレート・カツキの競馬大好きチャンネル』にその化身が出演している。

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