WEC:グリッケンハウス、2021年ル・マン24時間に『SCG 007』の2台体制で参戦へ

2020年6月5日(金)11時50分 AUTOSPORT web

 スクーデリア・キャメロン・グリッケンハウス(SCG)は、2021年のWEC世界耐久選手権と同年のシリーズに組み込まれるル・マン24時間レースに、LMHル・マン・ハイパーカー『SCG 007』を2台投入する計画を明らかにした。


 映画監督のジェームズ・グリッケンハウス率いるアメリカの自動車メーカーは、LMH元年となる2021年のWEC参戦に向けてプログラムに取り組んでいることが知られていたが、これまでチームとしてシリーズに何台のクルマをエントリーさせるかは定かではなかった。


 今回、それが2台となることがアナウンスされたが、どちらのクルマも過去数年間、ニュルブルクリンク24時間レースの常連となっているSCGの自社ファクトリーチームによって運営されることになるという。


 SCGの創設者であるグリッケンハウスは今年4月、WECの次シーズンの開幕が2021年に延期されLMHのデビューが6カ月遅れることになったため、彼らのチームがフルシーズンを通して活動することが可能になったとSportscar365に語った。


 今年9月までに新車をロールアウトさせるというチームの目標は、新型コロナウイルスの“パンデミック”によって放棄されたWECの2020/21年フォーマットではシーズン開幕戦の出場を逃していたと考えられている。WECの2021年カレンダーはまだ発表されていないものの、SCGは来年3月以降に行われるとされている最初のレースから2台のマシンをグリッドに並べ、その後初めてのル・マン24時間に臨む予定だ。


 木曜日に発表されたプログラムアップデートによると、SCGはWECとル・マンに向けてそのプログラムを「急速」に進めており、すでに60%スケールモデルでの風洞テスト、ならびにシャシーのエンジニアリングを完了させているという。


 また同社は、ピポ・モチュール製3.8リットル・ツインターボV8エンジンのダイナモテストが来月をから開始し、新車のトラックテストは2020年後半にスタートする予定であることを明かした。


 SCG 007は同社のニュルブルクリンク24時間参戦車の製造も担当しているイタリアのポディウム・アドバンスド・テクノジーズによって開発が行われている。

SCG 007に搭載されるピポ・モチュール製V8エンジンのモデリング


「私は幼い頃にハムラジオでル・マン24時間を聴いて以来、ル・マンで競争するためのクルマを作ることを夢見てきた。いま、私たちがそこにたどり着くことができて非常にうれしく思っている」とグリッケンハウスは述べた。


 これに対してル・マン24時間を主催するACOフランス西部自動車クラブのピエール・フィヨン会長は次のように語った。


「このエキサイティングな発表は私たちの新しいトップクラスの魅力を強調するものだ」


「ついでに言えば、私はこのマシン開発とプロモーションにおけるグリッケンハウスの偉大な業績を強調する必要がある」


「それと同時に、グリッケンハウスとすべてのメーカーに新規定に対する彼らの貢献と、耐久レースの将来のために我々が立てた計画への信頼について感謝したい」


 また、SCGと同様に現在LMHを開発しているトヨタは、アメリカンメーカーの発表に際してTwitterでコメント。


「素晴らしい。私たちは007に対抗すること、そして2021年のWECとル・マンでファンを興奮させることを楽しみにしている」とツイートしている。

スクーデリア・キャメロン・グリッケンハウスが開発中のLMH『SCG 007』


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