TOYOTA GAZOO Racing、ル・マン24時間バーチャルの参戦カラーとドライバーたちの意気込みを発表

2020年6月5日(金)19時26分 AUTOSPORT web

 WEC世界耐久選手権に参戦するTOYOTA GAZOO Racingは、6月13〜14日に、ドライビングシミュレーターのrFactor2を使ってオンライン上で争われる『ル・マン24時間バーチャル』に向け、参戦マシンカラーリングと各ドライバーの意気込みを発表した。


 このル・マン24時間バーチャルは、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期されたル・マン24時間の本来の開催日である6月13〜14日に争われるもの。TOYOTA GAZOO Racingは、主催するACOフランス西部自動車クラブの招待をうけ、参戦を決めた。


 ル・マン24時間バーチャルでは、クラスはLMP2とLM-GTEのみで争われるため、TOYOTA GAZOO Racingも本来のTS050ハイブリッドではなくオレカ07に、TGRカラーを施し参戦する。またドライバーラインアップは、7号車がレギュラードライバーのマイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペスのトリオに加え、規定に則ってeスポーツドライバーのマキシム・ブリアンを加える。


 一方、8号車はセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレーに加え、TOYOTA GAZOO Racing WECチャレンジプログラムの育成ドライバーである山下健太が、レギュラードライバーの中嶋一貴に代わり参戦。eスポーツドライバーのユーリ・カスドルプが加わる。


 参戦するドライバーたちは、コンウェイ、ロペス、ブエミ、ブリアン、カスドルプはヨーロッパ、ハートレーはニュージーランドのそれぞれ自宅からシミュレータでレースに参加する。可夢偉と山下は東京からの参加となり、一貴が山下のサポート役に回るという。また、ケルンのTOYOTA GAZOO Racingからはエンジニアリングチームがサポートし、セットアップやレース戦略の分析/開発を行う万全の体制だ。


 また今回は、TOYOTA GAZOO Racing アルゼンチンとしてTGRカラーをまとった10号車が参戦。ネルソン・ピケJr、ジュリアン・サンテロに加え、eスポーツドライバーのファブリツィオ・ゴッビ、モレノ・シリカが参戦することになる。


「eモータースポーツは我々チームにとって新境地ですが、レースへの高揚感と共に謙虚な気持ちをもって、ル・マン24時間バーチャルに臨みたいと思います。本来6月13日から14日に行われる予定であったル・マン24時間レースが延期となったこの期間に、耐久レースファンの皆さまがわくわくできるレースをお見せできればと思います。競争の厳しいeモータースポーツの世界で、我々に何ができるか、を見られることを楽しみにしています」と村田久武 TOYOTA GAZOO Racing WECチーム代表はコメントした。


 参戦する各ドライバーの意気込みは下記のとおりだ。

ル・マン24時間バーチャルに参戦するTOYOTA GAZOO Racingの7号車のカラーリング
ル・マン24時間バーチャルに参戦するTOYOTA GAZOO Racingの7号車のカラーリング


小林可夢偉(7号車):
24時間レースをファンの皆さまに見ていただけるというのは素晴らしいことです! 非常に短期間に多くのことを覚えなくてはならないですし、我々はLMP2カーでの経験がありません。また、今回使用するソフトウェアも馴染みがないので大変厳しい戦いになると思います。簡単なレースにはならないと思いますが、このイベントは勝つことが目的ではありません。いつものル・マンの週末に、ファンの皆さまのために全力を尽くします。


マイク・コンウェイ(7号車):
僕自身はeモータースポーツの経験はあまりないが、新たな挑戦にワクワクしているし、全力で挑むよ。我々が通常戦っているWECのレースとはまったく異なり、間違いなく苦戦するだろうね。他のチームによるeモータースポーツへの挑戦を見ていると、とてつもなく困難なチャレンジだということは分かる。しかしこの機会を楽しみ、ファンの皆さんにも楽しんでもらえたらと思っているよ。


ホセ・マリア・ロペス(7号車):
僕はeモータースポーツの経験が豊富で、よく知っているんだ。信じられないほど競争が激しく、トップのeレーサーたちは非常に熱心で、膨大な時間をかけて練習している。それは、我々がこれまでにTS050 HYBRIDで走った時間よりもはるかに多いだろう。ふたたびマイク、可夢偉、そしてマキシムとともにレースができるのを楽しみにしているよ。この自粛期間は、練習を重ねてチームを作り上げていくのに最適な時間だと思っているんだ。


マキシム・ブリアン(7号車):
初のバーチャル・ル・マン24時間レースに、TOYOTA GAZOO Racingのドライバーの一員として参加できることになり、本当に嬉しいよ。もちろん、マイク、可夢偉、ホセのWECにおける活躍はよく知っているし、ホセとはeモータースポーツで一緒に戦ったこともあるので、レースが待ち切れないね。お互いに経験を供給し、学び合うことができると確信している。僕はこれまでeモータースポーツのル・マンで何度か勝っているんだ。地元ということもあり、何度戦ってもここでのレースは特別だよ。


山下健太(8号車):
ル・マン24時間バーチャルにTOYOTA GAZOO Racingの一員として参加する機会が得られて本当に嬉しいです。本来であれば、この週末にはLMP2クラスのハイクラス・レーシングからル・マン24時間レースに初出場となるはずでした。それだけに、東京でTOYOTA GAZOO Racingの一員としてレースに出るのは異例ですが、ファンの皆様にエキサイティングなレースをみせられるよう全力を尽くします。


セバスチャン・ブエミ(8号車):
フォーミュラEのeモータースポーツ選手権に参戦しているので、このソフトウェアにはもう慣れたよ。昨年のル・マンの時に、健太がグランツーリスモで最速タイムを出していたのを覚えているんだ。我々もなんとか彼を倒そうとしたけど、彼は何か裏技でも知っていたのではないかと思うよ。そんな健太、そしてユーリ、もちろんブレンドンとレースを戦えるのが本当に楽しみだね。


ブレンドン・ハートレー(8号車):
セブとユーリがヨーロッパ、健太が日本、そして僕がニュージーランドにいながら、一緒に24時間レースを戦うというのは面白い経験になりそうだね。ドライバーはそれぞれのタイムゾーンが異なるため、常に誰かが昼間の時間帯となり、誰も深夜に起きる必要が無いというのは良い点だ。最後のWECレースを戦ってからずいぶん経ってしまったし、レースが待ち遠しいね。


ユーリ・カスドルプ(8号車):
これまでに観客として何度かル・マン24時間レースを見たことがあるけど、ふたりのル・マン勝者かつ世界チャンピオンであるセブ、ブレンドン、そしてスーパーGTのチャンピオンである健太のような最高のドライバーとともにレースができるのは夢のようだ。千載一遇の機会で、間違いなく最高の体験となるだろうね。TOYOTA GAZOO Racingのユニフォームを着て、この最高のチームメイトと、僕の得意なシミュレーション上で、ル・マンレースを戦うのが待ちきれないよ。

ル・マン24時間バーチャルに参戦するTOYOTA GAZOO Racingの2台
ル・マン24時間バーチャルに参戦するTOYOTA GAZOO Racing
ル・マン24時間バーチャルに参戦するTOYOTA GAZOO Racingの7号車のカラーリング
ル・マン24時間バーチャルに参戦するTOYOTA GAZOO Racingの7号車のカラーリング
ル・マン24時間バーチャルに参戦するTOYOTA GAZOO Racingの7号車


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