WRC:セバスチャン・ローブ、ミークの後任としてのWRC復帰を否定。「今はラリークロスに集中」

2018年6月6日(水)14時49分 AUTOSPORT web

 WRC世界ラリー選手権で9年連続チャンピオンを獲得し、2018年はWorldRX世界ラリークロス選手権に参戦しているセバスチャン・ローブは、年初の計画以上にWRCへスポット参戦するつもりはないと語ったとイギリスのモータースポーツサイト『MOTORSPORT WEEK』が報じている。


 WRC9連覇を達成し、ラリー界のレジェンドとして君臨しているローブ。今季はプジョーのワークスドライバーとしてWorldRXに参戦しながら、グループ会社であるシトロエンからWRCにスポット復帰し、3戦へ出場する計画だ。

ローブは今季、WRC3戦にスポット参戦している


 そのシトロエンは先日、度重なるクラッシュによりクルーの安全を保証できないとして長年チームのエースドライバーを務めてきたクリス・ミークとの契約を解除。これによりレギュラードライバーの枠に空席が生まれた。


 チームは6月7日に開幕が迫った第7戦イタリアでは若手のクレイグ・ブリーンと、今季スポット起用しているマッズ・オストベルグのふたりを投入する。ただし、第8戦以降の布陣については不透明な状況だ。


 これを受けて、一部では10月の第12戦スペインへのスポット参戦が決まっているローブが、8月の第9戦ドイチェランドで起用されるのではとも噂されている。


 しかし、ローブ自身はMOTORSPORT WEEKに対し、「いまはWorldRXに集中している。このシリーズとWRCに並行参戦したいとは思わないし、そのモチベーションもない」とコメント。憶測を否定した。


「ミークがシトロエンのドライバーでなくなっても私の状況は変わらない。これ以上、自分のカレンダーにWRCの予定を加えるつもりはないし、落ち着いていたいんだ」

現在、ローブはプジョーのワークスドライバーとして世界ラリークロスに参戦中


「今、2週間ごとにWorldRXへ参戦しているし、その間にはテスト走行やプロモーション活動もある。なにも変わってはいないんだ。予定どおりにラリー・スペインには参戦するが、それだけだ」


 2018年はWorldRXへ集中する意向を強調したローブだが、「開発テストなどは手助けできるかもしれない。具体的な話はしていないが可能性としてある」とシトロエンの開発テストなどには協力する意思も示している。

世界ラリークロスでローブは1勝を挙げてランキング2位につける


 そのローブが主戦場としているWorldRXでは、第4戦終了時点でポイントランキング2位、首位とは14点差の好位置につけている。2019年の参戦プランについては確定していないものの、「プジョーと話し合いを進めているし、これが最優先事項だ」とコメントした。


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