加藤未唯を失格に“追い込んだ”女子ダブルスペアに擁護の声も スペイン国内で異論噴出「彼女たちを責めるのは奇妙」

2023年6月10日(土)16時18分 ココカラネクスト

加藤の行動に対して執拗なアピールをしたブズコワとソリベストルモ。そんな彼女たちに振る舞いは猛烈な批判を受けたが……。(C)Getty Images

 熾烈な争いの中で下されたジャッジの余波は依然として続いている。

 世界中で物議を醸す裁定が下ったのは、6月4日に行なわれたテニス4大大会の「全仏オープン」の女子ダブルス3回戦だった。

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 アルディラ・スーチャディ(インドネシア)と組んだ日本の加藤未唯(ザイマックス)はマリー・ブズコワ/サラ・ソリベストルモ(チェコ/スペイン)組と対戦。この一戦で第2セットの5ゲーム目に加藤は相手コート側へ何気なく返球するも、これがボールガールの頭部を直撃。主審は「わざとじゃないです」と説明した本人に警告を言い渡したが、直後に相手ペアからの猛抗議を受け、スーパーバイザーとの協議の結果、失格を言い渡したのである。

 まさかの失格処分を言い渡されて涙した加藤。4日後に行なわれた混合ダブルスで優勝した彼女は「元気にボールガールのボランティアを続けていると聞いてうれしい」としてボールガールとの2ショットを公開。世間から「素晴らしい振る舞い」と賛辞が相次いだ。

 この一件で痛烈なバッシングを受けているのは、ブズコワとソリベストルモだ。ボールが直撃したあとに、彼女たちは「彼女は血が出ている」「わざとやったんじゃないの?」と執拗にアピールしたために、批判が殺到。両者ともにインスタグラムの封鎖にまで至っている。

 もっとも彼女たちには慮る声もある。ソリベストルモの母国紙『Marca』で今回の騒動を伝えた記事においては、現地のファンからバッシングへの異論も噴出。「彼女たちを責めるのは奇妙」「間違ったのは大会の運営側」「批判をしている人たちは恥ずかしい。ルールをよく読むべき」といったコメントが相次いで寄せられている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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