ワクチン接種証明書偽造の元ブレーメン指揮官、3部降格のD・ドレスデンに就任

2022年6月10日(金)18時37分 サッカーキング

ディナモ・ドレスデンの新監督に就任するアンファング氏 [写真]=Getty Images

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 ディナモ・ドレスデンは10日、マルクス・アンファング新監督の就任をクラブ公式サイトで発表した。契約期間は2024年6月30日までとなる。

 D・ドレスデンは2021−22シーズンのブンデスリーガ2部を16位で終え、カイザースラウテルンとの入れ替え戦に敗れて3部ドリッテ・リーガへの降格が決定。ゲリーノ・カプレッティ前監督を解任していた。

 現在47歳のアンファング新監督は、レヴァークーゼンの育成年代やホルシュタイン・キール、ケルン、ダルムシュタットで監督を歴任。2021−22シーズンからはブレーメンで監督を務めていた。

 しかし、新型コロナウイルスのワクチン接種証明書を偽造していたことが発覚し、昨年11月20日にブレーメンの指揮官を辞任。その後、ブレーメン地方裁判所から総額3万6000ユーロ(約511万円)の罰金を科され、ドイツサッカー連盟からは1年間の活動禁止処分を受けた。期間は2022年11月20日までだが、執行猶予が付いているため、6月10日から活動再開が可能となった。

 なお、今年3月にドイツ国営放送のTV番組『Aktueller Sportstudio』に出演したアンファング氏は、自身が既に心筋炎を抱えていたことや父親が心臓発作を起こして倒れた経験などから、「ワクチン接種への恐怖感を拭いきれなかった」ことを告白。その上で、罪を犯したことを謝罪していた。

 D・ドレスデンのラルフ・ベッカーSD(スポーツ・ディレクター)は、アンファング新監督の招へいに際し、次のようにコメントしている。

「もちろん、この決定には純粋なスポーツの面だけでなく、多くのことを考慮しました。私たちにとって、マルクス・アンファング氏との非常に良い話し合いの決め手は、彼が過去の不正行為を率直に認め、心から反省していることでした。誰もが間違いを犯すものであり、マルクスはその責任を認め、正当な罰を受けたのです。私たちは、彼の中に正しい人格を見出したと確信しています。彼のヘッドコーチとしての専門知識は疑う余地がなく、キールではチームをブンデスリーガ2部への昇格に導き、その後そこに定着させた手腕を見事に証明しています」

 また、アンファング新監督は「ドレスデンの責任者にとても感謝しています。それは、エキサイティングでやりがいのある仕事です。何よりも、新しいチームと、素晴らしいファンのいるこのクラブを楽しみにしています。チームとともに、クラブが掲げる目標に高いモチベーションで意欲的に取り組んでいきます」と意気込みを示している。

サッカーキング

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