ル・マン24時間:4人の日本人ドライバーも登場。公開車検2日目は注目GTEマシンが目白押し

6月11日(火)14時3分 AUTOSPORT web

 フランス、ル・マン市内のリパブリック広場で6月10日、ル・マン24時間レースの公開車検2日目が開催され、LM-GTEアマクラスに参戦する日本勢などが登場。集まった観客たちの前で車検やトークショー、記念撮影などが行なわれた。


 夜中には強い雨に見舞われたル・マンだったが、10日朝までにはそれも上がり、曇り空の下、2日目のプログラムがスタートした。この日は午前中から車検が始まり、前日予定されていながら姿を見せなかったシグナテック・アルピーヌ・マットムートのLMP2カーを含めた41台が、夕方までにリパブリック広場に登場している。


 日本勢では、MR Racingの石川資章が最初に登場。にテストデーでの感触を聞くと、明るい表情を見せた。


「今年はフェラーリでも、ポルシェやアストン(マーティン)を直線で追い越すことができた。1周のラップタイムはいいと思う」


「ベストタイムはオリビエ(・ベレッタ)がオールドタイヤでマークしたものなので、セットアップは相当進んでいますよ。あとは、レースウイークのBoP(バランス・オブ・パフォーマンス)がどれだけ変わるか、というところでしょう」


 12日からの走行では雨交じりのコンデイションが予想されているが、「どうしても僕らブロンズ(カテゴリーのドライバー)というのは、状況にアジャストするのに時間がかかる。それを1周でも短くできるようにしたい」と、前向きな姿勢だ。


 続いてル・マン初参戦となるCar Guy Racingが登場。鮮やかなイエローのマシンは現地のファンやメディアの間でも注目度が高く、マシンが広場に登場するとさかんにシャッターが切られる。


「緊張感はないです。長いレースウイークなので、のんびり楽しんでいます」という木村武史は、「路面がスリッピーなので、初めてだとそこが難しいですね。ブレーキをロックさせちゃうのが怖い。ただ、まだ80%くらいで走っているので、4分00〜01秒くらいのラップを刻んでいければいいかなと思います。まぐれでもいいので、表彰台に登りたいですね」と意気込みを語った。


■初参戦のケイ・コッツォリーノ、サルト・サーキットは「グリップがまったくしない」


公開車検に姿をみせたCar Guy Racingの(左から)木村武史、コム・レドガー、ケイ・コッツォリーノ
公開車検に姿をみせたCar Guy Racingの(左から)木村武史、コム・レドガー、ケイ・コッツォリーノ
カラーリングを刷新したリシ・コンペティツィオーネの89号車フェラーリ488 GTE Evo
カラーリングを刷新したリシ・コンペティツィオーネの89号車フェラーリ488 GTE Evo
フォード・チップ・ガナッシ・チームUKの66号車フォードGT。1967年のル・マンウイナー、フォードMk.IVをイメージしたリバリーを採用している
フォード・チップ・ガナッシ・チームUKの66号車フォードGT。1967年のル・マンウイナー、フォードMk.IVをイメージしたリバリーを採用している
シグナテック・アルピーヌ・マットムートの36号車アルピーヌA470・ギブソン
シグナテック・アルピーヌ・マットムートの36号車アルピーヌA470・ギブソン
MR Racingの(左)からオリビエ・ベレッタ、石川資章、エドワード・チーバー
MR Racingの(左)からオリビエ・ベレッタ、石川資章、エドワード・チーバー
アストンマーティン・レーシングの95号車アストンマーティン・バンテージAMR。ドア部の59というナンバーは同ブランドのル・マン初優勝年、1959年を意味する
アストンマーティン・レーシングの95号車アストンマーティン・バンテージAMR。ドア部の59というナンバーは同ブランドのル・マン初優勝年、1959年を意味する


 同じくカーガイから初参戦となるケイ・コッツォリーノは、木村と同じくサルト・サーキットの印象として路面のスリッピーさを挙げた。


「グリップがまったくしない、というのが第一印象。ただ、最初は力まずに、ゆっくりいこう、ゆっくりいこうと言い聞かせながらでもタイムは出ていたので、これはクルマがいいんだな、というのが結論です」


 Car Guyが使用する57号車は、昨年のル・マンでLM-GTEプロクラスに加わった52号車。つまりワークスカーであり、セットアップデータを蓄積するAFコルセのオペレーションもあって、最初から高いポテンシャルを発揮できているようだ。


 ケイは「あとはLMP1、LMP2のかわしかたと、スローゾーン、これの攻略法がまだ自分のなかでできていないので、そこを詰めていきたい。とにかく速く走って、木村さんも速く走れるようにアドバイスして……あとは生き残ることだと思います」と初ル・マンへの展望を語った。


 午後に入ってからはBMWチームMTEK、AFコルセとLM-GTEプロのワークス勢が続々と登場し、徐々に観客の数も増えてくる。


 そんななか、デンプシー・プロトン・レーシングからル・マンに初参戦する星野敏が車検場に登場。石川やカーガイのふたりとは対照的に、若干緊張感が混じる面持ちが印象的だった。


 ポルシェカップカーでのサルト・サーキット走行経験はある星野だが、LM-GTEマシンでの走行は「スピード域が高いので、探り探り……という時間が少し長くかかっています」という。

 

「水曜からの走行で、またいろいろ試したいと思います。目標は完走、ノースピン・ノークラッシュというのが最低限。チームに迷惑をかけないようにしたいと思います」と表情を引き締めた。


 夕方に向けて晴れ間も増えていくなか、この日最大の注目株、特別カラーをまとったフォードの5台が車検場に登場すると、多くのメディアがローディングエリアに集まり、マシンを取り囲んでいた。


 明日11日はサルト・サーキットに戻り、朝から出場ドライバー全員を集めての写真撮影、夕方にはオートグラフセッションなどが行われる。レースウイーク最初の走行セッションは、12日の16時(日本時間23時)にスタートとなる4時間の公式練習だ。

ロイック・デュバル擁すTDSレーシングの28号車オレカ07・ギブソン
ロイック・デュバル擁すTDSレーシングの28号車オレカ07・ギブソン
デンプシー・プロトン・レーシングからル・マンに初参戦する星野敏
デンプシー・プロトン・レーシングからル・マンに初参戦する星野敏
1966年のル・マン優勝車『フォードGT40』のトリビュートカラーとなったフォード・チップ・ガナッシ・チームUKの66号車フォードGT
1966年のル・マン優勝車『フォードGT40』のトリビュートカラーとなったフォード・チップ・ガナッシ・チームUKの66号車フォードGT
GTEアマクラスに初登場するフォードGTは、キーティング・モータースポーツの車両だ
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BMWチームMTEKの82号車BMW M8 GTE
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71号車フェラーリ488 GTE Evoのルーフ。フェラーリがル・マンで初優勝した1949年から今年で70年となることが記されている
71号車フェラーリ488 GTE Evoのルーフ。フェラーリがル・マンで初優勝した1949年から今年で70年となることが記されている
フォード・チップ・ガナッシ・チームUSAの68号車フォードGT。デビューウインを飾った2016年時の星条旗カラーをまとう
フォード・チップ・ガナッシ・チームUSAの68号車フォードGT。デビューウインを飾った2016年時の星条旗カラーをまとう
LMP2クラスのドラゴンスピードに所属するアンソニー・デビッドソン。チームメイトのひとりはパストール・マルドナド
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フォード・チップ・ガナッシ・チームUSAの69号車フォードGTは、1966年のル・マンで総合2位となった1号車フォードGT40をイメージしたカラーリングに
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WECラストレースとなる2019年ル・マンに、ガルフカラーで臨むドラゴンスピードの10号車BRエンジニアリングBR1・ギブソン
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