巨人の戦力構成が日本一になった1989年に似てきている

6月17日(月)16時0分 NEWSポストセブン

若林晃弘ら、若手の台頭も著しい今季の巨人(写真:時事通信フォト)

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 今季の巨人は若手の台頭が著しい。5番を任される大城卓三、激しいセカンドの定位置争いを繰り広げる若林晃弘と山本泰寛、層の厚い外野陣に食い込んでいる重信慎之介、抑えの座を不動にしつつある中川皓太、先発の一角に加わった桜井俊貴……。


 オフには、FAで広島から丸佳浩、西武から炭谷銀仁朗、他にも中島宏之、岩隈久志というメジャー経験者を呼び寄せ、昨季パドレスで20本塁打を放ったビヤヌエバなどを獲得。大型補強が話題になったが、シーズンが始まると、丸と炭谷の活躍が目立つ程度だ。野球担当記者が話す。


「今年の巨人を見ると、藤田元司監督の元で若手とベテラン、生え抜きと移籍組が融合して日本一になった1989年と似ています。2軍から上がってきた選手をすぐ起用したり、優しさと厳しさを使い分けたりする姿は、まさに藤田監督を彷彿とさせます。原辰徳監督は、現役時代に7年間仕えた藤田さんをお手本としているのではないでしょうか」(以下同)


 1989年、王貞治監督の後を受け継いだ藤田監督は若手を積極的に登用。野手陣では緒方耕一、井上真二の熊工コンビが芽を出し、遊撃争いでは岡崎、勝呂に次ぐ3番手だった川相昌弘がバントと守備で秀でてレギュラーを奪った。


 一方でベテランの存在も大きかった。前年オフに西本聖、加茂川重治との交換トレードで中日から移籍してきた中尾孝義が強気のリードもあり、前年リリーフで6勝だった斎藤雅樹が20勝を挙げて最多勝に輝いた。簑田浩二や津末英明というパ・リーグ出身の選手も、要所で活躍。巨人は8年ぶりの日本一に輝いた。


「あの年はクロマティが8月20日まで打率4割をキープし、打線を牽引。今年で言えば、坂本勇人や丸佳浩がその役割を果たしている。1989年はチャンスに強い6番・岡崎郁、7番・駒田徳広が恐怖の下位打線として機能していた。今年の原監督は、大城卓三に駒田のような確実性もあり、長打も打てる打者に育ってほしいのではないか。


 また、当時ベテランの域に達していた篠塚利夫の安定した打棒は、今年の亀井義行の頑張りに通じるものがある。1989年に移籍組の中尾が投手陣の良い面を引き出したように、今年は炭谷が経験の少ない若手を上手くリードしている。1989年は原辰徳、今年は岡本和真と4番は生え抜きが座っている。原はセ・リーグ1番乗りの20号を放つなど、ケガで離脱するまでは絶好調だった」


 1989年、藤田監督の采配は冴えに冴え、日替わりヒーローが生まれ、“藤田マジック”と称された。


「今年の巨人の好調さは、原監督の手腕による部分が大きいのではないでしょうか。外国人のゲレーロやビヤヌエバにも遠慮せず、状態が悪ければ2軍に落とす。巨人は補強したから勝てて当然のような言い方をされがちですが、原監督の人心掌握術があるからこそ、若手が成長している」


 現在、セ・リーグ首位の広島に0.5ゲーム差で2位に付けている巨人。交流戦でもソフトバンクに次ぐ2位の成績を上げており、まずは交流戦最高勝率チームを目指し、残り6戦に全力を尽くす。

NEWSポストセブン

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