『ボルボV60』PHEVモデルにベースグレードを追加。クロスカントリーも仕様変更

　ボルボの主力モデルとして販売を牽引するDセグメントのプレミアムワゴン、『V60』のプラグインハイブリッド（PHEV）モデルT6 Twin Engine AWDに、ベースグレードのMomentumが追加。さらに『V60クロスカントリー』を含めシリーズに一部仕様変更と価格改定が実施され、6月11日より発売となっている。

　これまで上級グレードのInscriptionのみの展開だったV60のPHEVモデルは、今回追加された『V60 T6 Twin Engine AWD Momentum』により90系を含めたPHEVラインアップのなかでもっとも価格を抑えたモデルとなっている。

　ボルボのPHEVグレードであるT6とT8のTwin Engine AWDは、ガソリンエンジンで前輪、電気モーターで後輪を駆動するAWDで、2種類の動力源のコンビネーションにより静粛性を保ちながら、電気モーターのアシストによる俊敏な加速やスムースな発進加速を実現する。

　両グレードで搭載される電気モーターの出力は同一（65kW／240Nm）ながら、T6とT8の名が示すとおり2リッター直列4気筒直噴ターボの過給圧設定よるエンジン出力で差別化が図られている。

　また、搭載されるリチウムイオンバッテリーは事故の衝撃に耐えるための強固なケースに収容され、フロアトンネル内に搭載することで前後重量バランスの適正化と低重心化をもたらし、バランスのよいハンドリングと優れた快適性も両立した。

　このT6とT8のTwin Engine AWDでは一部改良も施され、駆動用リチウムイオンバッテリーの容量が30Ahから34Ahに拡大。EV走行距離が向上し、T6、T8ともにプラグインレンジは48.2kmとなり、WLTCモードによる燃料消費率も13.7km／リッターとなっている。

　そのほか、後方の死角から近づく車両を知らせる運転支援機能“BLIS（ブラインドスポット・インフォメーション・システム）”にはステアリング･アシスト機能も追加。車線変更や自車線からの逸脱により、隣接車線の後方を走行する車両と衝突する危険が生じた場合、ステアリングを修正して衝突回避をアシストする。

　さらに、車線を維持するためにステアリングを穏やかに自動修正し、車線の中央を保持できるよう支援する“パイロット･アシスト（車線維持支援機能）”には、ステアリングホイールの微振動により運転者に一時解除を知らせる新機能も追加されている。

　そして、V60をベースに最低地上高を210mmまで引き上げた『V60クロスカントリー』も、上記ふたつの安全運転支援機能（ADAS）が追加されたのに加え、これまで上級グレードのT5 AWD Pro に標準装備だった”360°ビューカメラ”がベースグレードのT5 AWDにも標準装備となっている。

　この一部改良と仕様変更を受け、新設定となる『V60 T6 Twin Engine AWD Momentum』の価格が659万円となり、ガソリンモデルを含めたV60シリーズの価格レンジは499万〜829万円に。同じく装備充実の『V60クロスカントリー』は価格据え置きで、549万〜649万円となっている。